レコーディング・アーティスト / 音楽プロデューサー / 作曲家
アーティスト名義: Captain Funk, Dark Model, OE, MER
モデル・エレクトロニック・レコーズ代表
米国在住
– ダイジェスト –
複数の受賞歴を持つレコーディング・アーティスト/エレクトロニック・ミュージックのプロデューサー、タツヤオオエは20年に及ぶキャリアを通じて、その極めて多様な音楽的バックグラウンドを大胆に進化させ続けている。独学で作曲術を習得したオオエは、Captain Funk, OE、そしてDark Modelといったレコーディングアーティスト名義の下で特徴的な音楽スタイルを育み、500を超えるオリジナル楽曲の、作曲からレコーディング、マスタリングに至る全過程を手がけてきた。さらに、ジェームス・ブラウン、ダイアナ・ロス、シック、サイモン・ルボン、セルジュ・ゲンスブール、ロン・セクススミス、大友良英など数百に渡るアーティストとのコラボレーション/リミックスをこなしている。ジャーナリスト達はオオエを「リミックスの魔術師」「現代のルネサンス・マン」「ダンスミュージックの未開の航路に挑む船長」などと表現している。[1]Tatsuya Oe Testimonials (関係者・メディアからの証言・推薦コメント) ファットボーイ・スリムことノーマン・クックがオオエの音楽を「とてつもなくイカレてる!(F***ing insane!)」と評したことはよく知られている。
オオエの音楽はアメリカ、ヨーロッパ、アジアにおいて映画、テレビ番組、ゲーム、アニメーション、CMなどのプロジェクトで広くフィーチャーされており、彼の楽曲が世界中のメディアを通じて聴かれない日はない。彼が作曲を手掛けたパナソニックのブランディング・ムービー「Experience Color」はニューヨーク・フェスティバル、ウェビー・アワード、東京インタラクティブアドにて各種の賞を受賞した。Captain Funkのアルバム「Songs of the Siren」は米ビルボード誌の「The Year in Music 2001 / Critic’s Choice」の一つに選ばれた。また彼の楽曲「Twist & Shout」 はSABU監督による映画「Monday」(第50回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞・カリガリ特別賞・ドンキホーテ特別賞受賞)のテーマソングとしてフィーチャーされた。[2]Tatsuya Oe クレジット&受賞歴
2012年7月、オオエの最新プロジェクトであるDark Model名義での楽曲は2013年公開のハリウッド映画「Elysium (エリジウム)」(出演:マット・デイモン、ジョディ・フォスター、監督: ニール・ブロムカンプ)の初公開映像に使用された。2013年、米国永住権(第1優先枠 EB-1-1) を取得後、9月よりニューヨークに移住、活動の拠点を米国に移した。
2014年5月、Dark Modelのファーストアルバムを米国でリリースし、シネマティックなオーケストラ・サウンドとエレクトロニック・ミュージックを融合したその独特なサウンドは、リスナーだけでなく数多くの音楽評論家・ジャーナリストからも高い評価を得た。米有力レビュー誌Under the Gun Reviewはこの作品を、「最近記憶する中でもっとも優れたエレクトロニックミュージックへの取り組みの一つであり、また2014年の中で最も壮大で記憶に残る音楽の一つにたやすく入る作品」と評した。
2016年1月、Captain Funkの楽曲がソニー・ピクチャーズの映画「マネー・モンスター」(出演:ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ, 監督:ジョディ・フォスター)のインターナショナル版予告編映像で使用された。
2017年3月24日、Dark Modelとしてのセカンド・アルバム「Saga」を発売、ファースト・アルバムに続いて、米インディペンデント・ミュージック・アワードにノミネートされ、2018年4月「Saga」は同アワードの「ベスト・ダンス/エレクトロニカ・アルバム」を受賞した。また、同月にリリースされたOE「New Classics Vol. 2」も2019年度の米インディペンデント・ミュージック・アワードにノミネートされている。
2019年以降はCaptain Funkとして「Oceans (2019)」「Metropolis (2019)」「Night Music (2020)」「Sail & Cruise (2021)」、Dark Modelとして「Flashback (2019)」「Driving Orchestral Electro Mix (2020)」「Odyssey (2022)」「Impulse (2022)」を、OE名義ではフル・アンビエント(環境音楽)・アルバム「Suchness (2020)」「Suchness 2 (2023)」、従来のOE路線での作品「Compositions in Blue (2023)」、そしてMER名義初のパブリック・アルバムとなる「Anti-Crime Breaks (2021)」を発表し、精力的な制作活動を続けている。
– アーティスト・バイオグラフィ –
1969年広島生まれ。幼少の頃からロック、ポップス、そしてエレクトロニック・ミュージックに強い興味を示し、14歳の時に最初のエレクトリック・ギター、シンセサイザー、シーケンサーを購入。中学・高校時代ロック、シンセ・ポップ/ニューウェイブ、ヘヴィ・メタル、プログレッシブ・ロックなどを演奏するバンドを幾つか結成した。当時彼が最も傾倒していたファンクやソウル・ミュージックは日本にあまり浸透しておらず、バンド結成には至らなかったものの、数年後DJとしてオーディエンスの前でレコードを演奏する楽しさに出会い、レア・グルーヴ、ディスコ、ハウス、ヒップ・ホップなどのダンスミュージックにますます魅了されていく。
東京大学経済学部を卒業し、広告会社に勤務していた1996年、オオエは手元にあったラップトップ・コンピュータを使って音楽制作を開始した。程なく彼の最初のデモテープは複数のヨーロッパの有力テクノ・レーベルから称賛を受け、イタリアのダンス・レーベルACVからデビュー12インチレコードがリリースされた。[3]Tatsuya Oe ディスコグラフィー また、オオエはイギリスでリリースされたジャパニーズ・テクノのコンピレーションアルバム「Pacific State」に参加した(’97年)。DJ Magazine誌は「このアルバムには幾つかの卓越した瞬間がある。例えばタツヤ・オオエによる威勢の良い(生意気な)エレクトロがそうだ。」と説明した。[4]Various “Pacific State” Review – DJ Mag, Sep 27, 1997 彼はさらに自分のスタイルを発展させ、当時はありえない組み合わせだと考えられていた、自身のフェイバリットであるオールドスクールのファンクと最先端のテクノを融合させる試みを進めた。その唯一無二なサウンドはアルバム「Encounter with…」(’98)で具現化された。このアルバムのリリースを以て、オオエは独自路線を行くソロプロジェクト「Captain Funk」として、突如クラブシーンに登場する。
ミニストリー・オブ・サウンド誌は「Captain Funkは信じられる!」とコメントし、Time Out誌は「活気に満ちた歓喜の音だ!」と表現した。ファットボーイ・スリム(ノーマン・クック)はオオエのレコードを「F***ing insane!(とてつもなくイカレてる)」と評し、自分のDJ用に更にレコードが欲しいとリクエストした。[5]Holy big beat funk, Captain! – The Japan Times, May 18, 1999 コールドカット、カール・コックス、サイ・ベグ、フレディ・フレッシュ、ケン・イシイなど、その高揚感のあるパーティー・グルーヴに対して幅広いDJからの称賛とリスペクトを集めた。オオエは数多くの大型イベントに参加し、その活動領域はフジロックフェスティバル(これまでに3回出演)などの日本の会場のみならず、イギリス、フランス、ドイツ、香港、シンガポール、韓国など海外にも及んだ。1998年11月、ダフト・パンクやエイフェックス・ツインなど当時の新進気鋭のアーティストが参加したフランス初の大規模エレクトロニック・ミュージック・フェスティバル「Global Tekno」では、唯一の日本人として招待されライブを披露している。[6]Global Tekno – Liberation, Nov 28, 1998
オオエはCaptain Funkとしてシングル「Bustin’ Loose」「Dancing in the Street」、ミックスCD「Style」と続けてヒット作をリリースした。特筆すべきは2000年リリースのセカンド・フルアルバム「Songs of the Siren」(’00)である。彼のキャリアの中で最も野心的なロック志向の強い作品であり、大半の楽器を自ら演奏・録音したこのアルバムは、米ビルボード誌の「The Year in Music 2001[7]The Year in Music 2001 – Billboard Magazine, Dec 29, 2001 / Critic’s Choice」の一つに選ばれた。同誌のアジア支局長スティーブ・マクルーアはこのアルバムを「Captainは危険を顧みないビート、卓越した音素材のチョイス、そしてパンチの効いたロックギターサウンドが詰め込まれたこのアルバムで、リスナーをハイテンションでジェットコースターの様な起伏に富んだ体験へと誘う」と説明した。[8]Critic’s Choice – Billboard Magazine, Sep 8, 2001 「Bustin’ Loose」収録の「Twist & Shout」はSABU監督の映画「Monday」(第50回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞・カリガリ特別賞・ドンキホーテ特別賞受賞)のテーマソングとしてフィーチャーされた。[9]Monday – ウィキペディア
‘02年リリースの「Here and You」で彼は「OE」という名義で新たなプロジェクトを開始し、自ら演奏するギター、ピアノなどの生楽器、ヴォーカルを導入した、内省的でミニマリスト・スタイルのエレクロニカを披露した。メトロポリス誌は「彼の前作Songs of the Sirenをよく知っているリスナーなら、このアルバムを最近2年間で日本から生まれた最もオリジナルで音楽的に革新的な作品の一つにしている多くの要素に気付くだろう。オオエのスタジオでのスキルは、あなたの聞く普通のロックソング以上のものがこのアルバムにあることを裏付けている。」と評した。[10]Japan Beat: The Birth of OE – Metropolis, 2002
OE名義の下、彼はミュージック・コンクレート・スタイルの「Physical Fiction (’03)」、大友良英ジャズ・クインテットとの共同作品「ONJQ+OE (’03)」、近未来的なエレクトニカ楽曲を集めた「Director’s Cut (’04)」をリリースした。その間、オオエはクラフトワーク、ホルガー・チューカイ(元カン)、デビッド・ボウイ(Groove Syndicate名義)などのオープニング・アクトを務めた。また、オオエが楽曲提供をしたパナソニックのグローバル・ブランディング・ムービー「Experience Color」はニューヨーク・フェスティバル、ウェビー・アワード、東京インタラクティブアドにて各種の賞を受賞した。[11]作曲を担当したパナソニック “Experience Color” が複数の賞を受賞しました, Aug 16, 2007
自己の音楽レーベル&出版会社Model Electronicを立ち上げた後の2007年5月、オオエは長く待たれていたCaptain Funk名義でのアルバム「Heavy Metal」「Heavy Mellow 」をリリースした。ソング・ライティングに力を注いだOE時代を経て完成したこの2枚のアルバムの中で彼は、エレクトロ・ロック、シンセポップ寄りのサウンドを下敷きにしながら、初期Captain Funkのアップリフティングなスタイルをよりメロディアスなものに進化させた。「Heavy Mellow」収録の「Hey Boy, Hey Girl」は、日本のみならずパリのClub Sandwichやディオール・オム・ショップなどのセレブリティが集まる場所で称賛を受け、ヘヴィ・プレイされた。
Space Cowboy(イギリス)やDune(デンマーク)ら他のミュージシャンとのツアー、コラボレーションを引き続き行う傍ら、2009年8月、オオエはCaptain Funkの次のアルバム「Sunshine」をリリースした。キャッチーなシンセポップ・ソング「Weekend」は日本の幾つかのラジオでチャートインし、ディスコ的な「Piece of You」は米アパレル・ブランドForever21のブランドキャンペーンでフィーチャーされた。[12]Forever 21キャンペーンにCaptain Funk「Piece of You」がフィーチャーされました, Nov 20, 2010 STUDIO VOICE誌はこのアルバムを「ゼロ年代の100枚」の一つに選定し、CDジャーナルは 「今回はストレートにFM仕様な曲もあり、誤解を恐れず突き抜けてポップであろうとする姿勢が、90年代の最高傑作「Bustin’ Loose EP」を彷彿させる。」と評した。[13]Albums – Captain Funk “Sunshine” 続いてリリースされたミニアルバム「Versions 2011 」は国内AmazonのMP3アルバムチャートで「ダンス・エレクトロニカ」部門で1位を獲得した。[14]「Captain Funk 「Version 2011」がAmazon MP3 「ダンス/エレクトロニカ」チャートで1位」, Aug 18, 2011 このアルバムに収録されている「Endless Possibilities」は米ABC Familyの人気ドラマ 「Switched At Birth(邦題「スイッチ 〜運命のいたずら〜」でフィーチャーされた。[15]Captain Funk「Endless Possibilities」が米国ドラマ「Switched At Birth」でフィーチャーされました, Feb 10, 2014
2012年5月、オオエはエッジの効いた、ストーリー性のあるオーケストラ・エレクトロニック・ミュージックからなる新たなソロプロジェクトDark Model を立ち上げた。米国永住権(第1優先枠 EB-1-1[16]Employment-Based Immigration: First Preference EB-1 – USCIS) を取得して渡米後の2014年5月、オオエはDark Modelとしてのファースト・アルバムをリリースした。壮大なシンフォニック・サウンドとビート志向の強いエレクトロニック・ミュージックを融合させるというこのアルバムでの試みは多くの音楽評論家、ジャーナリストから高い評価を受け、Under the Gun Review誌はこのアルバムを「最近記憶する中でもっとも優れたエレクトロニック・ミュージックへの取り組みの一つであり、また2014年の中で最も壮大で記憶に残る音楽の一つにたやすく入る作品」と評した。[17]Dark Model album review – Under the Gun Review, July 7th, 2014 音楽ジャーナリストのScott Wilsonは「ジャンルを横断するという行為は慎重に行わなければならないが、Dark Model はそれを正しく行った場合にどういった音楽になるかを示す例となっている。」と説明した。[18]Taking an auditory Odyssey with Dark Model’s debut album – Quip Magazine, May 19, 2014
2015年3月、Dark Modelのファースト・アルバムは第14回インディペンデント・ミュージック・アワード (The IMAs)の「ダンス/エレクトロニカ・アルバム」部門にノミネートされた。[19]The14th Independent Music Awards – Dance/Electronica Album Dark Modelの音楽は数多くのメディアプロジェクトでフィーチャーされ、ハリウッド映画では「Elysium (エリジウム)」(出演:マット・デイモン、ジョディ・フォスター)[20]映画「Elysium (エリジウム)」の初公開映像にDark Modelの音楽が使用されました, Jul 20, 2012 、「The Paperboy(邦題:「ペーパーボーイ 真夏の引力」)」(ザック・エフロン、ニコール・キッドマン、マシュー・マコノヒー等出演)[21]映画「ペーパーボーイ 真夏の引力」の米国TVスポットにDark Modelの楽曲が使用されました, Oct 29, 2012 、「マネー・モンスター」(出演:ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ)の予告編[22]映画「Money Monster(マネー・モンスター)」予告編にCaptain Funkの楽曲が使用されました, Feb 8, 2016やレクサス、米最大手通信会社ベライゾン携帯「ドロイド」[23]Dark Model が米ベライゾン・ワイヤレスのテレビCMでフィーチャーされました, Dec 24, 2012 、X Box「Forza Motorsport5」などの企業CM、ロンドンのコンテンポラリーダンスアカデミーNorthern Balletのコレオグラフィー[24]英国ノーザン・バレエ・シアターによるコレオグラフィーにDark Modelの楽曲が使用されました, Sep 14, 2013などに使用されている。
2017年3月24日、Dark Modelとしてのセカンド・アルバム「Saga」を米国よりリリースした。ファースト・アルバムに続いて、米インディペンデント・ミュージック・アワードにノミネートされた後、「Saga」は同アワードの「ベスト・ダンス/エレクトロニカ・アルバム」を受賞した。[25]Dark Model「Saga」が第16回 インディペンデント・ミュージック・アワードを受賞しました, April 1, 2018 また、同月にリリースされたOEとしてのニューアルバム「New Classics Vol. 2」も2019年度の米インディペンデント・ミュージック・アワードにノミネートされている。
2019年以降はCaptain Funkとしてのフルアルバム「Oceans」「Metropolis」「Night Music」を発表し、これまでの作品では聴かれなかったジャズ・フュージョン寄りのアプローチを披露した。それらのリリースと同時にDark Modelのサードアルバム「Flashback」を、そして2020年5月にはOE名義でのフル・アンビエント(環境音楽)・アルバム「Suchness」をリリース。2021年にはMER名義初のパブリック・アルバムとなる「Anti-Crime Breaks」を発表し、精力的にリリース活動を続けている。
-Tatsuya Oe/Captain Funk 関連ウェブサイト-
Captain Funk: https://www.captainfunkofficial.com
Dark Model: https://www.darkmodelmusic.com/
-レーベル・ウェブサイト-
https://www.model-electronic.com/
テスティモニアル(関係者・メディアからの推薦・証言集)
クレジット / 受賞歴
リンク&リソース(過去のインタビュー含む)
Wikipedia:
英語: https://en.wikipedia.org/wiki/Tatsuya_Oe
Dark Model: https://en.wikipedia.org/wiki/Dark_Model
日本語: https://ja.wikipedia.org/wiki/オオエタツヤ
Discogs:
Tatsuya Oe
Captain Funk
Dark Model
MER
References