「Dawn of Resurrection(復活の夜明け)」は、Dark Modelのセカンド・アルバム「Saga」の最後を飾る曲です。 微かなアンビエントのイントロから始まり、ソプラノ・ヴォーカルをフィーチャーしたアンセム的なコーラスへとビルドアップしていくこの曲は、「Saga」を通じて描かれたストーリーを終焉に向かわせる役目を果たします。しかしそれと同時に、タイトルはあなたのヒーローとしての旅はまだ続くことを示唆しています。
「Resurrection(復活)」というのは必ずしも、特定の宗教上の、もしくは一度きりの出来事を意味するわけではなく、皆さん自身の人生の中で遭遇する、もっと精神的な、もしくは形而上学的(概念的)な出来事を意味しています。この手の復活を「変容」と呼んでもいいかも知れません。我々は精神的に打ちひしがれ、絶望に襲われることがあるでしょう。しかし自分の人生の目的や意味を再発見し、再定義することはいつでも出来ます。すなわち、意志のある限り、我々はいつでも復活し、自分の闘志(「心の中のヒーロー」)を再び奮い立たせることは可能なのです。
この曲についての興味深いバックストーリーを披露したいと思います。私がこの曲のタイトルを「Dawn of Resurrection」で行こうと決める前、ニューヨークの友達の一人に、この曲のタイトルとしてこれが相応しいと思うかどうか質問をしました。アメリカ人で文学の専門家でもある彼はイエスと答え、付け加えてこう言ったのです。「この曲は、どういうわけか、僕が大好きな太宰治の『人間失格(No Longer Human)』が頭に浮かんだんだよね。」(生粋のアメリカ人である)彼からその本のタイトルを聞いたのは全くの予想外でしたが、彼がこの曲と、苦悩に満ち溢れた、ダークな日本文学作品との間に何らかの共通点を見出したという事実には非常に興味をそそられました。
先に述べたように、私はこの曲に、「自分を変容させることで、(苦闘、逆境、絶望などの)ダークネスを切り抜ける方法を見つけることができる」という、ポジティブでモティベーショナルなメッセージを込めました。これは太宰が「人間失格」を通じて伝えたかったこととはかなり違いがあるように見えます。とはいえ、少なくともどちらも個人の苦闘、すなわち人間の精神の「陰」の部分に着目してストーリーを紡ごうとしている、とは言えるかも知れません。
Dark Model 「Saga」の詳細に関しては、Musicページ内のアルバムページをご参照下さい。
BPM: 100
Keywords: 微かな、アンビエント、女性ソプラノ、インスピレーショナル、ストーリーテリング、ドラマティック、希望的な、エンディング
Composed and produced by Tatsuya Oe
– 「Dawn of Resurrection」についてのレビュー –
「最後の曲『Dawn of Resurrection』はゆっくりと始まるが、程なくビルドアップしていき、アンセム的なハーモニーを持った大団円へと向かっていく。完璧なエンディングだ。」
「締めくくりの曲『Dawn of Resurrection』は、このアルバムでリスナーが体験する感情の起伏-すなわちエンパワーメントの圧倒的な高みから、内省の低みまで-に満足の行く終わりを告げる役割を果たしている。」
「『Dawn of Resurrection』はソフトなストリングスを特徴とした、デリケートな作品である。この楽曲は徐々に別のパワフルなアンセムに移行する、正にアルバムのクライマックスだ。」
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