先日少しご紹介した Model Electronic のウェブサイトの中に、”Model Electronic Library Pro” というシステムを作りました。
具体的な内容については、Model Electronic のブログの方に書いたのでそちらをご参照頂ければと思いますが、弊社の音源で音楽出版・原盤権などの楽曲の管理をワンストップ(=一箇所)で行っている楽曲を、ジャンル、特徴、BPMなどの分類で検索でき、放送、映像へのシンクロナイゼーション(同期)・ライセンスに関する許諾や使用料などに関するやり取りをよりスムーズに行えることを目指したものです。
“Pro” という名前にあるように、主にメディア関連業界の方達を対象とした登録制のサービスですが、もしこのFindingsを読んでおられる方で、Captain Funk や OE の楽曲を放送や広告・販促映像などに使うことに興味をお持ちの方がいらしたら、Model Electronic のサイトに是非お立ち寄り下さい。現時点では英語ページのみですが(今後日本語の説明も加えていきます)、ご質問等はもちろん日本語でも受け付けていますので、不明な点はあればお気軽にどうぞ。
この「音楽のライセンス」という内容、一般には分かりづらい分野のお話ですが、例えば先日お伝えした Forever 21 TV での”Piece of You” の使用は正にこの楽曲ライセンスにあたります。先方から使用したいというお話があった場合、内容や使用料などの条件を考慮した上で、こちら側が使用を許諾(=貸し出す)するわけですね。一般的に楽曲(著作権)は基本的に音楽出版社と作家が、音源(原盤ともいう。これは著作隣接権に属します)はレーベルが管理しているケースが多いですから、外部からライセンス依頼があった場合はこれら関係者全員から使用に関しての承諾を得なくてはならず、この承諾プロセスに結構時間と手間がかかります。通常は事務所、レーベル、音楽出版、そしてアーティスト(作家)本人と、4,5人の合意形成が必要ですが、Model Electronic からのリリース場合は殆どの楽曲に関して、そういったジャッジを一箇所で行える(=ワンストップ)というのが特徴です。
もちろん、その分一人二人が何役分も把握しこなさなくてはならないわけですが、海外ではワンストップでライセンスを行っているレーベルやエージェントが多く、彼らは楽曲のボリュームとジャッジのスピーディーさを売りにしていますので、ワンストップ自体は珍しくありません。大企業ならともかく、中小規模のチームや組織で分業に次ぐ分業、伝言ゲームの如くたらい回しな仕事をしていたら、勝ち目がなくなってしまいます。
Model Electronic の話はそれ位にして、今日はあるリミックス作業を再スタートしました。原曲はちょっとトライバルでブリーピーな(一時期フィジェットという言葉もありましたが)エレクトロなのですが、そこにもう少し音楽的な要素を付け加えてみようと思っています。既に幾つかパターンは出来たので、後は作りこみといった感じです。
最後に、お伝えするタイミングをすっかり失っていたCM音楽制作のお話を二つ。
既にテレビや全国の店頭でオンエアされているメガネブランドZoff の “Zoff Black” CM の音楽制作を行いました。春のCMに引き続き手掛けさせて頂きましたが、今回はギターを掻き鳴らすことはなく(笑)完全にサウンドデザイン的な制作です。クリエイティブ側である程度コンセプトは固まっていたので、僕はそこに少しヒューマンな感じと色気(可愛らしさ)を付け加えてみました。Zoff のウェブサイトでご覧になれますので、お時間あれば是非お立ち寄り下さい。
もう一つは、杏さんが Stella やDress33 のドレスを着て出演しているブライダル・コスチューム”Suehiro(スエヒロ)” のCM音楽を3年に渡り手掛けさせて頂いています。上のZoff 同様タナカノリユキさんとのコラボレーションですが、こちらの音楽の方は映像のイメージに相応しく、クラシカルで華やかな楽曲になっています。