この数日間暇を見てはDrupalという、オープンソースのコンテンツ・マネジメント・システム(CMS) をいじっています。と、のっけからカタカナが多くて済みません(^-^;)。
CMS の解説については Wiklipedia 等にお任せするとして、非常にざっくりとした括りで言えば、現在の Findings で使用している WordPress もこのCMS の範疇に入ります。ウェブ上でまとまったコンテンツを公開し、頻繁に更新・管理をしていこうと思ったら、ブログサービスや大型のコマースサービスに加入しない限りは、何らかのCMSを活用し、開発することが必須になって来ますよね。CMS = オープンソースでは全くありませんが、皆さんが普段利用しているニュースサイトやSNS、音楽系のサイトの中にも、オープンソースのCMSを上手く活用したサービスが必ず一つや二つはあることでしょう。
オープンソースのCMS としては、これまでに ブログ系なら Movable Type, WordPress、eコマース系なら OsCommerce, Zen Cart、その他 Xoops 辺りを実際に使用・開発、そして格闘(笑)してきたことがありますが、冒頭に書いた Drupal は割と最近人気が出てきた CMS で、モジュールというものを使った機能拡張が非常に優れています。また開発者コミュニティでの情報の流通も活発なので、バグの原因を探るにもリファレンスが多くてスムーズですね。OsCommerce、Zen Cart なども、オープンソースらしい活発な情報交換が世界中で行われてきましたが(最近新手のCMSに押され気味ですが)、それに負けず劣らずの勢いを感じます。
オープンソースというと、サポート体制のなさ(当然と言えば当然)や精度の低いプログラムによるバグの多さ、セキュリティ対策の甘さなど、弊害を懸念する意見もしばしば聞かれますが、明確にやりたい事がある人がスピーディーに(かつ低コストで)目的に到達出来るという「合目的性」という意味では、非常に有用だと思っています。
こういったシステムを触る度に、「とにもかくにも、まず形にする」、「出来るだけ早い段階で、小さな失敗と成功を実践で積み重ねておく」といった、非常に大事で基本的な事を思い出させてくれるのですね。世間では「小さな失敗・間違いも許されない→恐ろしくて何も出来ない」という減点主義や重箱の隅のつつき合いといった、負のスパイラルが蔓延していますが、そんなことをしている間にしれっと、もしくはちゃっかり、さらには無神経なほど愚直に、とてつもない事を成し遂げてしまう人も世界のどこかにいるわけですから、常に “See the Brighter Side” でいきたいものです。
若干、37signal の “Getting Real(小さなチーム、大きな仕事)” みたいな話になってきましたが、彼らが説いていることも何ら特別な内容ではないと思います。それを容認しない “Getting Unreal” な社会システムや、それに翻弄される自分とどう闘うかの、覚悟の問題だけであって。
今日はラテン・ファンク的なアレンジのこの曲で、残暑を乗り切って下さい。Kid Creole & The Coconuts (キッド・クレオール&ザ・ココナッツ) feat. Coati Mundi “K Pasa – Pop i”。この曲はバスキア出演の映画「Downtown 81」でも使われていましたね。”Mutant Disco”シリーズは、ニューヨークの老舗レーベルZE Recordsのコンピレーションで、ZEは Kid Creole の他に James Chance(ジェイムス・チャンス)、Was (Not Was)、Suicide、Lydia Lunch(リディア・ランチ), Cristina、Lio…挙げていくとキリがない強者&クセ者どもを輩出してきた、奇跡のようなレーベルです。
BBCのディスクジョッキーだった故John Peel(ジョン・ピール)は’80年にこのレーベルのことを” “the best independent record label in the world(世界一のインディペンデント・レーベル)”と評したというエピソードがありますが、ある意味「小さなチーム、大きな(=大胆な)仕事」を地で行く感じですね。