ウィークデイと全く変わらない週末、いやむしろバタバタしている…、そんな週末が来るのも待ち遠しくなってきました(笑)。でも今日はいつもの感じで行きます!
1枚目は The Blow “Paper Television” 。「紙芝居」?と書いて梅沢富美男の「夢芝居」を思い出す僕は何なんでしょう(^-^;)。この作品は全然夢芝居な感じではなくて(笑)、レーベルTomlabらしいひねりの効いた、でも素朴さのある(キッチュってやつ?)エレクトロニック・ポップです。どこかのレビューに「ロドニー・ジャーキンスがPeachesをプロデュースした感じ」と書いてありましたが、当たらずとも遠からず(確かに、そういう曲はあります)。Tomlabらしいと書きましたが、Flim とか Max Tundra は一時期よく聴きました。もちろんスピン用ではないのですが、おもちゃ箱を少し邪悪な笑いで引っくり返した様なこのレーベルのサウンドはツボにはまる方も多いのではないでしょうか。The Blow はもう少しビートが効いているしポップなのですが、どこかこの邪悪さ、いたずらっぽいとこを随所に感じますね、結構これから話題になることでしょう。
もう一つはダンスではあるのですが、これもトイサウンドっぽい面白さがあるNeo Filigrante”La Pitette” です。ちょっとテレックスっぽいかなと感じるところもあり、昔のAtaTak やMute初期を彷佛させるところあり。でも音はスピン仕様ですね。反対面の”Crack Down”はかなりブリーピーでヘビーなんだけど、リズム面でもちょっとコミカルな部分はあります。このシニカルで牧歌的なユーモアセンスに、非常にドイツ的なものを感じます。
今何故か、深夜の衛星で遭遇した「8人の女たち」を見ながらこれ書いてます。先日少し引用したフランソワ・オゾン監督の出世作で、僕も何度か見ているんですが、僕はこの映画、いつも色の配置と映像の発色の良さばかり気になってしまうんですね。各出演者の衣装の色と背景の壁の色、家具の色などがシーン毎、瞬間瞬間に絶妙に上手くコーディネート、配置されているんです。この出演者が反対側に行くともうバランスがだめだなとか、もう少し左にずれると色が強すぎるなとか…。舞台的なストーリー、台詞回しなどは演劇・お芝居ファンの方がピンと来る作りだと思うのですが、僕はなぜこれだけ色の強いオブジェクトが動いているのにうるさくならずに安心して見ていられるのか、ひたすらそれが気になります、ってストーリーもちゃんと追えと(笑)。
色の「構成や配置の問題」というのは、音にも通じる大きな課題です。音もそれが上手く行けば後は何とでもなる、とは言い過ぎだけど、その位大事だと思っています。