マイクロブログ・アーカイブズ 2021年11月
今後CDの形態で一般販売をすることは最早ないかも知れないが、1,000円を若干超える程度の定価を想定して出荷しても、日本で売られる頃には3,000円を超えるという現象に閉口する。この謎を解こうと流通業者と色々掛け合ったが、結局アメリカでCDを製造して日本に流通させようと思わない方が賢明なのではないかと思っている。
今後CDの形態で一般販売をすることは最早ないかも知れないが、1,000円を若干超える程度の定価を想定して出荷しても、日本で売られる頃には3,000円を超えるという現象に閉口する。この謎を解こうと流通業者と色々掛け合ったが、結局アメリカでCDを製造して日本に流通させようと思わない方が賢明なのではないかと思っている。
3年前のデータだが、アメリカのヒットチャートのトップ10に入った楽曲にクレジットされているソングライターの数は、1曲につき平均9.1人らしい。1曲作るのになぜそこまでの頭数が必要なのか一見不可思議だが、この「一人の才能の手柄にしないで関係者みんなで山分け」方式はハリウッドを含め最近のアメリカ社会ではよくある現象。
「クリエイティブとは何か」については誰もが饒舌に語るのだけど、創作をビジネスという観点から見ると「オーナーシップ」という概念が実はとても重要。「誰のお金でそれを作り、市場に流したのか?」を軽視して創作に関わることは、クリエイティブでない作品を作るよりもずっと、キャリアにとって危険だと思う。
アメリカには著作隣接権制度がない。だからといって本来隣接権を持つはずの実演家達が不遇だとも言えず、彼らは彼らで稼ぐ手段がある。法律的な「正しさ」よりも、それぞれの立場の人が「稼げる仕組み」を確保できればOKという、実務優先な歴史的風土がある。
本当の人生は「人生(この世)はばかばかしいもの」と気付いた瞬間から始まるのだと思う。少なくとも自分(と大事な人達)の人生だけは有意義なものにしなくてはならないと必死で考え、行動するようになるから。「やっても無駄」と冷めた目でニヒリズムに徹して生きるのもありだが、それだけでは人生は長すぎる。
2021年が終わるにあたり、今年最後のFindingsです。5月に始めたマイクロブログが思った以上に自分にしっくり来ているので、マイクロブログのページもご愛顧頂けると嬉しいです。
新作『Anti-Crime Breaks: Thrilling and Badass Jazz Funk Tracks』は、70年代のクライム・アクションや刑事ドラマのサウンドトラックに通じる、タフでスリリングなブレイクビーツ・トラック集。この作品を作るに至った経緯や制作スタイルの変化などを解説。
北斎、ピカソ、アイザック・アシモフ、そして立花隆。彼らは信じられないほど多作であり、作風のレンジが驚くほどに広範です。彼らは生涯に渡り作品を自発的に「書き散らし」、自らをも変身させてきました。クリエイターとしての雑食性が強靭な筆「圧」を生み、時代を超えて見る者読む者を圧倒する。僕が触発されるのは彼らの「創り散らかすパワー」なのです。
今回のリリースは(DJ)ミックス・アルバムの体裁を考えていて、新曲と既存曲の新アレンジを一続きにミックスしたものになります。普段のアルバムの形とはまた別の角度やストーリー構成からCaptain Funkの楽曲を楽しんで欲しいという、「聴き方提案」として捉えて頂けたらと思っています。
Suchnessシリーズの第4弾『Seisei Ruten』のアルバム・メドレーをVideoのページにアップしました。夜空や宇宙をイメージした第3弾『Starry Messenger』からシフトして、この作品は禅的な自然空間や時間の流れをモチーフにしています。同じ音源をSoundCloudにも掲載したので、試聴後ぜひフルアルバムをお楽しみ下さい。
[Album Medley] OE – Seisei Ruten (Suchness 4) https://l.tatsuyaoe.com/SeiseiRutenMedley『大衆の反逆』でオルテガが描く社会のありようが、今の社会と似ているとよく言われる。それを言ったら闘技場で騒ぐ古代ローマ帝国からSNSや選挙が荒れ狂う現代まで、全部似ていないはずがない。にんげんだもの。集団化すると人はこうなるという「人類の限界」、つまり社会心理学的な問題は、将来僕らが月に住めたとしてもなくならない。大事なのは、その上でニヒリズムや無気力に陥らず、どうひたむきに生きるか。
大衆の反逆(ちくま学芸文庫) https://amzn.to/4111zUx脳の「グリア細胞」について触れた日本語の本を読んだ。以前立花隆氏がこの細胞について言及していたので存在は知っていたけれど、それが脳で果たす役割についての評価が大きく変わってきているらしい。ただ、英語圏の一般向け科学書でこのトピックを扱ったものはまだ少なく、過大評価だと主張する論文もある。脳科学や医学に関する一般書は、専門家が書いた本であっても、話半分で読むべきかな。
エセ科学にだまされる人とだまされない人の違い | 日経BOOKプラス https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/030100213/030100001/