マイクロブログ・アーカイブズ 2023年1月
「時間をかけてぐつぐつ煮たシチューよりも、温かいインスタントスープの方が時に価値がある」といった内容の事を昔誰かが言っていた。クリエイターの多くは完璧主義に陥りがちで、時間管理が苦手。職業に関係なく日本人にはこの傾向が強いというが、この完璧主義は実は自分も周囲もあまり幸せにしない。自分の集中力や意志を過信せず、意識的にせっかちになって小さい結果を積み上げていく方がハッピーだと思う。
「時間をかけてぐつぐつ煮たシチューよりも、温かいインスタントスープの方が時に価値がある」といった内容の事を昔誰かが言っていた。クリエイターの多くは完璧主義に陥りがちで、時間管理が苦手。職業に関係なく日本人にはこの傾向が強いというが、この完璧主義は実は自分も周囲もあまり幸せにしない。自分の集中力や意志を過信せず、意識的にせっかちになって小さい結果を積み上げていく方がハッピーだと思う。
「言論には言論で」とはよく言われるが、世界中を見渡し、歴史を振り返ると、言葉が解決してきたことは意外にも少ない。解決策を暴力に求めるのは頂けないが(でも往々にしてそうなる)、「自分は賢い」という自負の強い論破型の人は、「人は気持ちで動く」ということに意外なほどに鈍感。言論や「正しさ」では、喜怒哀楽には勝てないんです。
70年の大阪万博は、岡本太郎の表現する縄文人的な情念や野蛮さと、丹下、磯崎らの弥生人的なモダニズムとのぶつかり合いが成功に導いたという見方がある。確かにこの「縄文と弥生の衝突」というのは日本文化を育んできた原動力になっているように思うが、一人の人間の中でもこの二つの要素をどう飼いならすかは重要だろう。自分は縄文6で弥生4くらいか。
「若さとは、人生の或る期間を指すのではなく、ひとつの心の持ちようを指すのだ。(中略)年輪を重ねただけでは人は老いない。理想を見失った時初めて老いが訪れる。」安藤忠雄氏も感銘を受けたというサミュエル・ウルマンの「青春」という詩。これまでに何度も目にしたはずのこの詩の偉大さに気付かなかったのは、(物理的な年齢が)若かったからだろう。
メディアで作家やアーティスト、漫画家などの快適で洗練された書斎やアトリエを紹介するのを目にする機会は多いが、彼らのキャリアの足掛かりとなった作品はその仕事場からではなく、もっと不便で劣悪な環境の下で生まれたものだと思う。松本清張の経歴に触れてそのことを再確認した。
意外かも知れないが、ジャズはアメリカで「最も人気のない音楽ジャンル」とされている。複雑な音楽性や独特のスノビズム/エリート主義に加えて、ジャズの背景にある歴史的・人種的複雑さがジャズを「面倒臭い音楽」にしている印象がある。音楽すら能天気に(感覚的に)楽しめず、何もかも民族的ルーツや政治思想とロジカルにリンクさせなければ気が済まないのが、良くも悪くも今のアメリカ。
大人になってからはご無沙汰だが、子供の頃プラモデルを作るのが大好きだった。音楽作りとプラモデル製作は似ている部分が多くて、Dark Modelなどは「音のジオラマ」を作っているような感覚がある。「三つ子の魂百まで」ならぬ「モデリング魂百まで」。
ストレスを溜めずに生きるには「他人が作ったゲーム、ルール、契約」で戦わないこと。ゲームの(既存の)ルールを変える、いわゆる「ゲームチェンジャー」は聞こえは良いけど、膨大なエネルギーと資源を必要とする。ゴールは「生き残ること」であって、ゲームを変えたり周囲を制圧することは、副産物もしくは手段でしかないと思う。
仕事上の問題を「より沢山働く」ことや「より複雑にする」ことで解決しようと思った時は、その考え方、取り組み方自体に問題がある。長時間労働というのは「仕事のエンジニアリング(工夫する、知恵を絞ること)」をサボった証拠。そんな風に考えられるようになったのは散々ガムシャラに、かつ無駄に働いてみてからだったりする。
5月23日リリースのMER『Cosmic Funk Expo 1』のアルバム・メドレーの動画を作りました。一般公開に先がけて、全13曲のハイライトをお楽しみください。アルバムの詳細はTopicsのページで!
何千何万枚とアルバムを聴いてきた中で、ブルース・スプリングスティーンの作品は未だに通して聴いたことがない位、縁がない。ある映画で、彼の『Born in the USA』は純粋な愛国ソングではなく、ベトナム帰還兵の孤独と苦悩をテーマにしたプロテスト・ソングだということを知った。この曲が誤解されたままロナルド・レーガンの選挙キャンペーンに使われたというのも皮肉な話だが、こういうアメリカの「こんがらがった感じ」は今後も半永久的に続いていくのだろう。
「アメリカの科学者の約75%が国外移住を検討している」という英Nature誌の調査結果は印象的だった。一方で、ある日本人ノーベル賞受賞者が「日本に帰りたくない理由の一つは研究費や環境など待遇の悪さ」と語ったエピソードも思い出す。僕はもちろん学者でも何でもないが、海外でのキャリア作りや移住にあたって一銭もサポートを受けたことがないし、「良い待遇」など期待したことすらないので、このアカデミア論争については正直ピンと来ない。