季節は既に冬に突入していますが、前回の投稿が「近況報告 2012 Summer」だったので、繋がり良く「2012 Autumn」とさせて頂きます。この数ヶ月間の仕事で公表できるものに関してはNewsのページでも更新しているのでご覧になっている方もいるかと思いますが、改めてご紹介しておきます。
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Dark Model “Fireback” on 「ペーパーボーイ 真夏の引力」TVCM
目新しいところでは、全米では既に公開されている2012年秋の映画「The Paperboy(邦題:「ペーパーボーイ 真夏の引力」)」(配給:Millennium Entertainment) のTVコマーシャルにDark Modelの楽曲「Fire Back」がライセンス使用されました。ザック・エフロン、ニコール・キッドマン、ジョン・キューザック、メイシー・グレイ、マシュー・マコノヒー等の豪華キャストによるスリラーで、映像からもお分かりの様に、若干カルトっぽい雰囲気を持った映画です。僕の音楽が使用されているこのテレビスポット映像は、公開に合わせて全世界で使用されるとも聞いていますので、もしかすると来年辺り日本でもご覧になれるかも知れません。
(追記)「Fire Back」は現在BandcampのDark Modelページで販売されています。そちらを参照下さい。
https://darkmodel.bandcamp.com/track/fire-back
Dark Model 「Oath」完全版
Dark Modelと言えば、先日Lexus ES 2013の広告で使用された「Oath」のフルレングス・ミックスを仕上げました。あの映像ではストリングリフとダブステップ的なビート部分のみしか披露していなかったですが、最終バージョンは3部(+α)構成のかなり壮大な楽曲になっています。中間部のパーカッションの展開なども含めてお楽しみ下さい。
ダブステップ的な楽曲としては、「Verge」という曲がオーストラリアのKFC(ケンタッキー・フライド・チキン)のKrushersという商品のテレビCMで使用されました。僕が報告を受けたのは割と最近ですが、今年春~夏にかけて割とよく放送されていたようです。商品ターゲットに音楽がどの位マッチしているのかはさておき、こういう音楽が一般向けのファストフードのテレビ広告でも使用されるというところが面白い(=手加減を必要としない、僕には嬉しい状況)です。
その他、最近の楽曲使用事例
次はロックに移って、米国 Forever21 の今年秋のキャンペーン「Ashley Smith x Forever 21」に「Here She Comes Again」という曲がライセンス使用されています。オリジナルバージョンはストリングスが入った、もう少しライトな曲でしたが、この映像ではストリングスなしのパンキッシュなアレンジのものが採用されています。モデルのアシュレイ・スミスに関しては様々なファッション誌の表紙や、アレキサンダー・ワンのキャンペーンなどにも登場しているので、ご存知の方もいらっしゃるのではないかと思います。米国では彼らのウェブサイトに加えて、映画館や全国のショップの店内でも放映されています。
Forever21 と言えば、2年前にCaptain Funk feat. Meri Neeser の「Piece of You」(”Sunshine“収録)が、彼らの「Minnie Muse」キャンペーンで使用されましたね。その映像がVimeoにアップされていたので、改めてご紹介しておきます。
上記の映像なども含めて、先日「Reels」というポートフォリオ・ページを作りました。以前からModel Electronic のウェブサイトの方でこのページを作っていたのですが、リンクページが多くて気付かないこともあるかと思って、このtatsuyaoe.com でも立ち上げた次第です。お時間あれば是非お立ち寄り下さい。
狩猟民族的な、音楽ライセンス・ビジネスの世界
さて、今日は映像・広告へのライセンス事例に終始しましたが、実際のところ、どういうプロセスを経てこういう仕事が決定し進むのかについてはよく分からないという方も多いのではないかと思います。上の事例もそのキャンペーン用に作曲したいわゆる「書き下ろし楽曲」は一つもないですし。誰かからライセンスビジネスについて手ほどきを受けたわけでもなく、秘策のようなものはありません。
新しい人と出会い、交渉を取り決め、お金の回収まで管理するというのはどこの国でもビジネスの基本中の基本ですが、それを毎回顔の見えない、海を隔てた国の人達と行う場合は、同じ国籍・人種同志で同じ母国語で行うビジネスとは全く異なる難しさがあるのは事実です。ただ、そこから得られるものは計り知れないし、少なくとも自分にはこの狩猟民族的なやり方が合っていると思います。
その辺りのことも含めて、先日米国の某老舗音楽誌のビジネスページでインタビューを受けました。次のFindingsを書く頃には公開されているのではないかと思います。お楽しみに。
Captain Funk 「Leaving(Extended Piano Mix)」
PS: Music “New Tracks”のページでは既に紹介していましたが、こちらではまだアップしていなかったので紹介しておきます。Captain Funk “Sunshine” 収録の”Leaving” のExtended Piano Mix を仕上げました。ピアノリフを中心にして展開など大幅に手を加えましたので、是非聴いてみて下さい。