日々のつれづれと、その日のお気に入りを紹介するマイクロブログ『Day By Day』を月別にまとめたページです。今回は2022年11月分を紹介。最新の投稿は https://www.tatsuyaoe.com/microblog/ にて。
2022年11月30日
他人の音楽スタジオとか使用機材には興味がない代わりに、作家の書斎や画家のアトリエにはとても興味がある。以前見た手塚治虫氏の別宅の書斎にカメラが張り付いて観測するというドキュメンタリーでは、大音量でクラシックのレコードをかけ、さらにテレビをつけながらマンガを描く姿に度肝を抜かれた。ながらの曲作りは、僕には無理。
Kendrick Lamar - United In Grief (Instrumental) - YouTube
2022年11月29日
目下引越の準備中。転勤族の家庭で育ったので、幼い頃から数えきれない位に引越をしてきた。最初の引越は3歳の時だったが、新居のテレビで「あさま山荘事件」を実況中継していたことを覚えている。鉄球を山荘にぶつけて何をしたいのかは理解できなかったものの、相当不穏な事が現在進行形で起こっていることだけは十分感じ取れた。
Ides of March - song and lyrics by Terry Riley, John Cale | Spotify
2022年11月28日
現在制作中のOEの新しいアルバムが間もなく完成します。前作『Suchness』(下)を踏襲した作品で、禅思想や日本の庭園文化などにインスパイアされた楽曲を集めています。日本人ならではの「サイレンス=間(ま)」に対する時間感覚に重きを置いた、欧米のアンビエントミュージックとは解釈を異にする音楽です。
Let Them Come, Let Them Go - song and lyrics by OE | Spotify
2022年11月27日
外出から戻ると家のバスルームが上階からの水漏れで大変なことに。早速セキュリティを呼んで原因を聞くと、「上の階の部屋にジャグジーがあるんですよ。そこかも知れない。」「えっ?ジャグ…ジー?」僕は耳を疑うと同時に、僕の仕事部屋の上で住人達が「シャンパン片手に泡まみれになってる感謝祭の図」が目に浮かんだのは言うまでもない。
東京エキスプレス - song and lyrics by Masaki Ueda | Spotify
2022年11月25日
90年代と言えば自分も就職からイタリアからの初リリース、独立、国内・海外でのツアーまで、目まぐるしい変化に包まれた時期だった。カラフルで充実はしていたが、今思うと(米国ほどではないにせよ日本も)豊かさにあぐらをかいて、随分甘えた時代だったようにも思う。なんて、過去を振り返って懐かしの名曲選んでる場合ではないっ(笑)。
FRANKIE KNUCKLES ft ADEVA - WHADDA U WANT (FROM ME) K-Klass mix.wmv - YouTube
2022年11月24日
iPod, Apple Watch、そしてAndroidなど革新的な技術の震源地だったとすら言える幻の企業、ゼネラル・マジックのドキュメンタリーが面白かった。オタク技術者達のどんちゃん騒ぎと失意、そしてその後の活躍のジェットコースターぶりが強烈。アメリカでは日々「マンガかよ!」と突っ込みたくなるような光景に出くわすが、90年代のシリコンバレーも正にそうだった。
Aftershock- Slave To The Vibe (12" Club Mix) GARAGE CLASSIC - YouTube
2022年11月23日
トップページに、12月22日配信予定のDark Modelの新作『Impulse』のアートワークを掲載しました。ミックス違い含めた14曲入りのミニアルバムです。『Odyssey』よりも近未来的で、OE寄りな楽曲も含まれています。詳細は追って紹介していくのでお楽しみに!(紹介する曲は単純に今日の気分で)
Try Jah Love - song and lyrics by Third World | Spotify
2022年11月22日
日本人の勤勉で細やかな労働倫理は誇るべきものだが、僕が昔から一つ気になるのは、何をするにも「頭数が多い」こと。一人で打ち合わせに出かければ沢山の人がやってくるし、一つ質問をすれば担当者のたらい回しになることが日常茶飯事。このやり方で「人件費上げろ」は無理な要求だと思う。僕は「一対一」で仕事が出来る関係を信用する。
TOWN - song and lyrics by Minako Yoshida | Spotify
2022年11月21日
22年前『Songs of the Siren』をリリースした時、元同僚の友人から出た言葉は「やっちまったね」。その真意は分からないが、僕は誉め言葉だと受け取った。その後も会社を作ったり、日本では誰もやっていない時期にDL販売サイトを自作したり、渡米したりと沢山の「やっちまった」をしてきたが、これらはまだ序の口。お楽しみはこれから。
Losin' My Way - Summer Edition - song and lyrics by Captain Funk | Spotify
2022年11月20日
(2/2)ただ、そういった一見価値を感じないものに幻想やストーリーを与え、新たな価値(ロマン)を創り出す仕事こそが「人間が人間であるゆえんの営み」だとすれば、アーティストもコン・アーティスト(詐欺師)も永遠に消えることはなさそうだし、将来AIに取って代わられることもないだろう。やっぱり、幸せでもあり不幸でもある。
Buffalo Gals - song and lyrics by Malcolm McLaren | Spotify
2022年11月20日
(1/2)人間、価値があると信じれば何にでも価値を見出せる(ありがたいと思える)。ウォーホルの絵、ジョン・ケージの沈黙、宗教、儀式、仮想通貨、チューリップ、夢の新薬、実績ゼロのスタートアップの上場…。他の動物にない想像力や妄想力、虚栄心、つまり「ないものを信じる力」が人間に備わったことは、幸せでもあり不幸でもある。
Over Like A Fat Rat - Edit - song and lyrics by Fonda Rae | Spotify
2022年11月19日
伊福部昭氏の作品には、先日触れた大阪万博での岡本太郎の仕事に共通する「縄文性」を感じる。ところで、一時期(ゆとり教育の影響で)小学生の社会科の教科書から縄文時代が消えていたという。詰め込み教育世代の僕はこの「事件」を全然知らなかったが、詰め込み教育も悪くなかったなと改めて思った。
シンフォニア・タプカーラ 第3楽章 Vivace - song and lyrics by Akira Ifukube, Andrea Battistoni, Tokyo Philharmonic Orchestra | Spotify
2022年11月18日
Dark Modelの新作のミックスダウンが終了しました。現在年内の配信に向けて準備をしています。頭の中には既に次の作品の構想があるので、このまま制作活動を続けるつもり。年内にもう1枚完成したら良いですね。
Bond - Piano Version - song and lyrics by Anomalie | Spotify
2022年11月17日
ひょんなことからスーパーマーケットで知り合った日系アメリカ人の男性。70代後半位かなと思ったら、何と1931年生まれの御年91歳。退役軍人の彼は、今も毎日の様に車を運転して買い物に行くという。高齢者こそ(周囲がおせっかいや制限をせず)アクティブに行動すべきだと考える社会の成功例を目の当たりにした様だった。
Can You Handle It - song and lyrics by Sharon Redd | Spotify
2022年11月15日
(2/2)長い人生の中には、将来を最高にするために踏ん張らなければならない「最低の今」だって存在するだろう。長期的な視点で充実した人生を送るためにも、「『今』の奴隷」や「『今』で稼ぐ人や会社の奴隷」にならないように心がけたい。
Love Machine - song and lyrics by The Miracles, Billy Griffin | Spotify
2022年11月15日
(1/2)SNSやブログ等、現在のネットでのコミュニケーション手段の限界は、「今を最高に見せようとする」心理が働くところだと思う。一度最高に見せた自分を維持するために無理な頑張りや見栄、時に嘘を続けなくてはならなくなる。しかし「最高な今」というスチル写真を繋げてみても、「最高の人生」という映画には仕上がらないのが現実。
Rà-Àkõ-St - song and lyrics by Lindstrøm | Spotify
2022年11月14日
英語でのやり取りが多いメールアドレスには当然、英語でのスパムメールが届く。ここ数年多いのはビットコインで数千ドル程度のお金を支払えという安直な詐欺。僕はビットコインには縁がないので、この言葉があるとランダムに送りつけてるだけだなと分かって、逆に安心する。
Yojimbo - song and lyrics by Masaru Sato | Spotify
2022年11月13日
Dark Modelの新作のミックスダウンを行っています。フルアルバムとまでは行きませんが、『Odyssey』とはまた違ったテイストの楽曲が揃った小作品に仕上がるはず。年内にリリースできるように準備しているので、お楽しみに!
Union City Blues - song and lyrics by Trade Martin | Spotify
2022年11月12日
この数年政治ニュースから距離を置いているのだが、中間選挙ではトランプの余計な挙動が災いして共和党が振るわなかったと聞く。この期に及んでトランプや(一緒にして申し訳ないが)イーロン・マスクを崇拝する人は、彼ら自身の行く末はさておき、その人達の現実社会でのボスや会社選びは大丈夫なのだろうかと、要らぬ心配をしてしまう。
Magic's Wand - song and lyrics by Whodini | Spotify
2022年11月11日
毎日のランニングで頻繁に聴くのが『E2-E4』。何だかんだもう30年以上愛聴しているが、シンプルな楽器構成でひたすら反復するこの名曲に出会って人生が変わった音楽家やDJは数えきれないだろう。とはいえ、アメリカで同意見の人に出会った事はなく、みんな口を揃えて言うのは「メタリカが俺の人生を変えた!」。
E2-E4 Ruhige Nervosität 1 - Mixed - song and lyrics by Manuel Göttsching | Spotify
2022年11月10日
「私は大金を持った貧乏人のように暮らしたい(=絵を描き続けたい)」と言ったのはピカソ。多少の経験や実績、蓄えが出来たからといって物質的な誘惑や目新しい事に気を散らさないで、貪欲に、淡々と創作活動や仕事に打ち込む。これを人生の醍醐味と呼ばずして何と呼ぶ?
Autumn Jewel - song and lyrics by Travis Biggs | Spotify
2022年11月9日
スポーツなどと同様、プロの音楽の世界にも「努力が実りやすいジャンル」というのがあるように思う。現在のアメリカの音楽業界ではロックバンドに比べるとラッパーは遥かに成功しやすいし、少し前ならEDMもかなり有利だったはず。もちろん、マネジメントや政治、勢いなどの外的レバレッジが大きく作用する分、生き延びるのは大変。
Speed Display - song and lyrics by Moebius Plank Neumeier | Spotify
2022年11月8日
アメリカに住み始めて以降、その他の外国を訪れていないことに今頃気付いた(笑)。それ以前は仕事でも旅行でもヨーロッパやアジアにもしばしば足を運んでいたというのに、「海外旅行をしない典型的アメリカ人」みたいになってしまうのは傾向としてよろしくない。次の10年は視野を少し戻して行動範囲を広げ、人生を謳歌しよう。
Turn It Out - song and lyrics by Rene & Angela | Spotify
2022年11月7日
ツイッター社周辺のニュースは中間選挙関連の報道よりも露出が多く、人々の関心の高さが窺い知れる。僕はツイッターのアカウントを持っていないが、今後も持たなくても良さそうな気がますますしている。米国産ソーシャルメディア系サービスの全盛期は(悪い使われ方も含めて)トランプ~コロナ期で終わったように思う。
Purification - song and lyrics by Shades, The Gaslamp Killer | Spotify
2022年11月6日
70年の大阪万博は、岡本太郎の表現する縄文人的な情念や野蛮さと、丹下、磯崎らの弥生人的なモダニズムとのぶつかり合いが成功に導いたという見方がある。確かにこの「縄文と弥生の衝突」というのは日本文化を育んできた原動力になっているように思うが、一人の人間の中でもこの二つの要素をどう飼いならすかは重要だろう。自分は縄文6で弥生4くらいか。
Salvadore De Samba - song and lyrics by McCoy Tyner | Spotify
2022年11月4日
過去を美化しやすいのは、過去は「動かず固定している(と思っている)」ので、自分の意識が「都合良い部分だけを拾い出して解釈するのが簡単」だから。現在と将来に関してはなかなかそうはいかないが、「絶えず変化していく不安定な状況の中に、自分にとって都合の良い可能性を見つける、もしくは創り出す」ことは大事だと思う。
Organ Fugue BWV 542 - song and lyrics by Bach, John Fox, Sonoton Film Orchestra | Spotify
2022年11月3日
Youtube上の’87年のコカコーラのCM映像に「あの時代に戻りたい、行ってみたい」というコメントが満載で驚く。当時を懐かしんだり、若い人が憧れる風潮は欧米でもあるが、日本の場合は「取り返しのつかないところまで来てしまった」という喪失感が漂う。確かに世の中全体は今よりずっと純粋で陽気だったが、画一的な社会ゆえの無頓着さも目立つ時代だった。
Chicago Song - song and lyrics by David Sanborn | Spotify
2022年11月2日
世の中には「法外なお金を持っているけど、全然羨ましくない」タイプのお金持ちがいる。ニューヨークでは特にその手の輩の話を聞くことが多く、お金の無駄遣い以前に「無駄稼ぎ」をしているように思えた。贋作かも分からない絵画や誰も住まない部屋だらけの豪邸を買うために血眼になって金を稼ぐという彼らの動機は、今でもよく分からない。
Hatred - David Carretta Remix - song and lyrics by Gesaffelstein | Spotify