日々掲載しているマイクロブログを月別にまとめたページです。今回は2021年5月から7月末までの分を紹介。最新の投稿は https://www.tatsuyaoe.com/microblog/ にて。
2021年7月30日
自由を追い求める人生ゲームと富・名声を追い求める人生ゲーム。前者に取り掛かっている人が後者のゲームを優先させたり、後者しか興味のない人とチームを組むと、ストレスで潰れてしまうケースが多いと思う。自分が今どのゲームをプレイしているか時折確認することが大事。
2021年7月30日
HBOやNeflix、CNNなどには良質なドキュメンタリー番組はあるが、見て考えさせられる(もしくは暗い気持ちになる)社会的で刺々しい内容が多く、知的好奇心をかき立てることを目的にしているものはとても少ない。そんな時NHK『神の数式』の様な番組に出会ったりすると、妙に懐かしく、気持ちが安らぎます(笑)。
NHK『神の数式』| Amazon.co.jp
2021年7月26日
今から9年ほど前のFindingsで紹介した「The Sovereign Individual」という本を再び読み返しています。渡米、そしてトランプ政権、コロナ禍を経た今読むと、この本が描いた世界と現実が重なるところはあるものの、この著者と似たリバタリアン的な考えを持つ人間が増えたというのが本当のところのような気がする。読むのに冷静さが必要な本。
https://s.tatsuyaoe.com/3i6khmYThe Sovereign Individual | Amazon.co.jp
2021年7月25日
毎晩夕飯を料理するのが気分転換の一つ。普段野菜を使った食事が多いので、今日は動物性たんぱく質を摂ろうと思って、タイの蒸し鶏ご飯「カオマンガイ」を玄米で作りました。アメリカのスーパーはどこでもシラントロ(パクチー)を売っているので、カレーやガバオを作る時もふんだんに使います。
2021年7月21日
南オーストラリアのアデレード・フェスティバルセンターで8月13日から行われる舞台劇「Hibernation」の中で Dark Model “Judgment Day” が使用されることになりました。Dark Modelは、バレエや演劇など舞台芸術の方面から楽曲使用のリクエストを頂くことも多く、嬉しく思います。
Hibernation - State Theatre Company
2021年7月21日
アルバムのミックスダウンが間もなく終わり。終わるといえば、旧約聖書の文献の中に “Finishing is better than starting. Patience is better than pride.” という一節があります(「コヘレトの言葉」7章8)。「始めることよりも、辛抱強く事に当たってそれを完成させることの方が尊い」という意味に解釈しているのだが、これは僕にとって座右の銘。
2021年7月21日
一部上場企業の大株主に中央銀行が名を連ね、為替や株価を波立たせるのはもはや総裁や議長のコメントだけという状況は、その国の資本市場が半ば「国有化された」ようなもの。程度の差はあれ、この傾向は欧米も同じで、コロナ以降特に顕著。中央銀行の力が強くなればなるほどその国の市場経済はギャンブル化、八百長化が進むという事態を目の当たりにしている中、アメリカに関してはその流れもそろそろ終わりかなという気がしています。
金融史の真実: 資本システムの一〇〇〇年 | Amazon.co.jp
2021年7月20日
(2/2)自叙伝から感じ取れたのは、彼はバンマスである以上に企業EW&Fの社長だったということ。アルバムを成功に導くためなら、バンドの外から作曲家や演奏家を募ることも厭わなかった。当然内部には軋轢や嫉妬が生じる。作品至上主義の彼の姿勢は素晴らしいと思うが、さぞ心労が絶えなかったろうと察する。僕が重視するのは「いかにストレスのない環境で音楽を長く生業とするか」。ただ、それをテーマに生きた音楽家の自叙伝には、まだ出会ったことがない(笑)。
2021年7月19日
(1/2)今は亡きEW&Fのリーダー、モーリス・ホワイト氏の自叙伝。彼の音楽的なバックグラウンドに興味があって一昨年前に読んだが、知らないエピソードが満載で一気に読了。職業倫理がとても高く、セックス&ドラッグ話などミュージシャンにありがちな堕落癖も全くなし。作品とパフォーマンスにひたすらクオリティを追い求めた姿勢に感銘。
My Life with Earth, Wind & Fire (English Edition) | Amazon.co.jp
2021年7月18日
日本にいた頃、一部の音楽ジャーナリズムや業界には、音楽自体よりもそれを作った人間のクセや面白さを重視し、喧伝する風潮があったように思う。半世紀前の欧米ロック文化の遺産なのか、純文学評論もしくはサブカル的な風土から来るのか、「屈折した人間ほど音楽家として魅力があり、存在価値がある」といった礼讃バイアスや内輪ノリに違和感を感じることがあった。世事に疎くて恐縮だが、「音楽のクオリティを問う以前に、人が変でなければいけない」かのような風潮は、まだ続いているのだろうか。
2021年7月18日
アルバムを2枚に分けようか1枚にまとめようかで試行錯誤中。いずれにせよ、7月中にはミックスダウン&マスタリングが終了すると思います。マスタリングと言えば、僕はストリーミングサービスのノーマライゼーション反対派。僕の作品を聴くときはノーマライズ機能をオフにして聞いてもらえると嬉しいです。
2021年7月17日
改めて「ヴェニスの商人」を読むと、シェイクスピアの人物描写の鋭さもさることながら、貿易(という名の海賊行為)を大義名分にした金融&会社ごっこの始まりの様子が分かるという意味で興味深い。マイノリティこそ登場しないが、NY社会の原型みたいな部分もある。ただし現在の基準で見れば、この戯曲は十分に反ユダヤ主義だと糾弾されても仕方ないかな。
ヴェニスの商人 (新潮文庫) | Amazon.co.jp
2021年7月16日
本当の人生は「人生(この世)はばかばかしいもの」と気付いた瞬間から始まるのだと思う。少なくとも自分(と大事な人達)の人生だけは有意義なものにしなくてはならないと必死で考え、行動するようになるから。「やっても無駄」と冷めた目でニヒリズムに徹して生きるのもありだが、それだけでは人生は長すぎる。
2021年7月15日
アメリカでストリーミングサービスを利用していると、見つかる日本人アーティストの音源がまだまだ少ない。音楽に限らず、日本やフランスなどしっかりした伝統文化を持つ国は「勿体つけの文化」というのがあるように思う。「見つからないもの」は「貴重で価値のあるもの」だといった具合に。対してアメリカだと、それは「(私に)発見される機会を逃した、取るに足らないもの」となる。文化的エリート意識やプライドに拘るか、チャンスを拾うか。この二つの溝は大きい。
2021年7月13日
(2/2) アイザック・アシモフは「人間にはなぜ理性が必要なのか?」とテレビのインタビューで聞かれ、「理性がなければ人間は存在しないもの(悪魔やモンスター、そして神)を信じてしまうから」と答えていたのを見たことがあります。アシモフはロシア生まれのアメリカ人。
2021年7月13日
(1/2) 神様からセレブリティ、トランプ、そして自己の能力までアメリカ人の「信じる力」に関しては僕の理解を超えた部分が多く、昔から興味があります。時に妄信、鵜呑み、そしてはた迷惑、憎悪の根源にもなり得るこの力が建国以来のアメリカをけん引してきたことは事実で、それに対し僕ら日本人は、対象は何であれ、この信じる力が弱い、もしくは「信じ方」がそもそも彼等とは違うのではないかと感じる(その結果、人間同士の衝突も穏やかで平和なのだと思う)。
2021年7月12日
アメリカ史に残る実業家の中でも、ジャン・ポール・ゲティほど毀誉褒貶の激しい人も珍しい。孫の誘拐事件を扱った映画も手伝って、近年は殆ど褒められることはない。30年以上前に出版されたこの暴露本がその流れの発端だと推測する。ただ、LAにある超巨大なゲティ美術館を訪れると、個々のスキャンダルの印象が吹き飛ぶくらいにその成功のスケールの大きさに圧倒されるのも事実。無料なので、LAを訪れた際は是非。
石油王ゲッティ | Amazon.co.jp
2021年7月11日
毎日7,8キロの散歩&ランニングと45分のエアロバイク。腹筋とスクワットも少々。コロナでジムに行くのをやめてからこの生活を1年半近く続けています。酒も飲まないしタバコも喫わない。風邪も何年も引いてない。ただ、なぜか体重が全然変わらないのはなぜ?
2021年7月10日
人は誰でも自分の物語を作る自由が与えられている。運命は選べないが、自分の歩んできた道をどう解釈し、これから歩む道をどう描くか、その「頭の中にある物語の選択肢」は無限にあります。他人の物語への比較や嫉妬をやめて自分の物語を創ることに専念し、夢中になる。それが出来れば人生の苦悩の大半は消えていく気がします。
生きるとは、自分の物語をつくること(新潮文庫)| Amazon.co.jp
2021年7月7日
「種をまき、育て、収穫する」農耕社会から発展した日本にいるとなかなか見えてこないことの一つが、西欧の経済は実は「略奪」を基本として繁栄してきたという真実。NYに住み始めた頃に驚いたのは、「俺の物は(当然)俺の物。お前の物も俺の物」という価値観が普通にまかり通っていたこと。ここでは他人の金や知恵、時間をいかに「スマートに」奪い、自分のものとした人間が成功者として礼賛される。ニヒリスティックな意味ではなく、世界経済の歴史は「略奪の正当化」の歴史でもあったという事を理解するのは現代では必須だと思う次第。
世界史をつくった海賊 (ちくま新書) | Amazon.co.jp
021年7月6日
東京に二十数年住んでいたにも関わらず、なぜ立ち寄ったことがなかったんだろう?と思う場所が意外とある。その一つが「雑誌の図書館」の異名を持つ大宅壮一文庫。アメリカにいても電子書籍やスキャンサービスを利用してある程度日本の書籍に触れることは出来るけど、日本の古い雑誌を網羅的に眺めるなどというのはまず無理。そんなの贅沢の極みというもの(笑)。帰国の折には神田の古書街に加えて、ぜひ訪れてみたい。
2021年7月3日
曲のタイトルを考えるのはとても楽しいが、毎回骨が折れます。その時間でもう1曲作れてしまうくらい時間がかかる時もある。傾向としては、制作に時間がかかった曲はタイトルが思いつくのも時間がかかります。Dark Modelは正にそれ。英語圏でDark Modelの曲が好かれるのは、西洋宗教的なタイトルが多いことが関係しているのかも。
Judgment Day - song by Dark Model | Spotify
2021年7月1日
久々に音楽の紹介を。エレクトロニックミュージック好きでジャズ・ピアノも聴くというのは、日本では珍しくないが(アメリカでは珍種)、マッコイ・タイナーの名前を聞くことは(ジャズ畑での功績の割に)意外と少ない。比較的近所に住んでいたのでいつかお会いできるかも、なんて考えていたら昨年春に亡くなられてしまった。構成と輪郭がはっきりした楽曲の多い『Fly with the Wind』辺りが一般的には人気だと思うが、僕が一枚選ぶなら完全ソロ作品の『Echoes of a Friend 』。
Echoes Of A Friend - Album by McCoy Tyner | Spotify
2021年6月30日
立花隆さんは田中角栄の政治スキャンダルを追いかけていた10年間、これほどまでにエネルギーを注いだ理由について、「権力を支えていた者も含むすべての人間に対しての『あんな奴らに負けてたまるか』という気持ちがあった」とのこと。僕も「負けてたまるか」という意地や反抗心が原動力となっていた時期もありました。ただ最近はさらに「我関せず」な気持ちが強くなり、「どんな奴ら」もどうでもよく、「他人を意識すること自体が人生の時間の無駄」と思うようになった(笑)。 立花隆さん、ご冥福をお祈りいたします。
知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと | Amazon.co.jp
2021年6月30日
このところ立て続けに英語圏の国から演劇・舞台での音楽のライセンス使用のオファーが来ています。再び大きな会場での公演が出来るようになったことからも、コロナからの回復が順調に進んでいる「と考えられている」ことが伺えます。同じ一つの状況を良い方向に解釈するか、悪い方向に解釈するか。昨年からのコロナ禍は「状況認識にもお国柄がある」ということを痛感させてくれます。
2021年6月27日
次の作品の選曲と編集をしています。あるテーマに沿って新旧20曲近くを集めてみて、取捨選択して曲順を入れ替えてみたり、さらに新曲を付け加えたり。来月上旬に仕上がれば上々。ちなみにアートワークは既に決まりました。ビジュアルが決まると音の構成や編集が一段とスピードアップします。
2021年6月22日
インディペンデント・レーベルやミュージシャンとYoutubeはビジネス上あまり相性が良くなくて、問題が山積している。これはYoutube立ち上げ以降全く変わらない「ファクト」だと思うが、その中でも近年よく話題になるのがこのContent IDに関する問題。Ari’s Takeの記事は有益なものが多いので、英語だけど踏ん張って読んでみて。
2021年6月25日
『日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ』この畑に疎い僕には大いに勉強になったものの、「必要以上に敗北感を抱くこと、猛省をする」のも善し悪しかと思う。完璧主義や過度の「正しさ」へのこだわりは時に他人の士気を下げ、結果的に社会を停滞させる。「日本人は身内に厳しすぎる」ことが最大の敗因かと思うところも。
日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ | Amazon.co.jp
2021年6月22日
この本のように、激安でひっそりと売られている「隠れた名著」から糧を得るのが好きなのは、かつて夢中だったレコード・ディギング(レコード箱漁り)と動機が似ているような気がします。現在の住まいには1枚もレコードがないけど、二束三文で売られていた数多くのレコードから得たものは現在の自分に計り知れない影響を与えている。
2021年6月22日
最近訳あって、昔のエレクトロニクス業界について少し研究しています。そんな中発掘して読み始めたのがこれ。『創造する人になる: 加藤与五郎の事跡に学ぶ 』
創造する人になる: 加藤与五郎の事跡に学ぶ | Amazon.co.jp
2021年6月12日
本日『Sail and Cruise』の配信が始まりました。日本には各社ストリーミングサービスに加えて、ハイレゾ音源が購入できるサービスもあります。下記アルバム詳細ページで確認の上、お楽しみ下さい。これからの季節にはピッタリな作品に仕上がっていると思います!
https://s.tatsuyaoe.com/3pHUGTu
2021年6月10日
「遊ぶものは神である。神のみが、遊ぶことができた。遊は絶対の自由と、ゆたかな創造の世界である。それは神の世界に外ならない。この神の世界にかかわるとき、人もともに遊ぶことができた。」作曲を通して日々音と戯れる自分にとって、漢文学者の白川静氏によるこの「遊」の解釈に出会えたことは至福。
文字逍遥 (平凡社ライブラリー) | Amazon.co.jp
2021年6月7日
ワクチン接種から一か月近く経ちました。既に屋外・屋内でマスク着用義務は解除されたものの、マスクなしの外出に慣れるまでは少し時間がかかりそうです。現在、次の作品の構想を練りながら新曲制作中。CF『Sail and Cruise』はいよいよ今週金曜日配信開始!
2021年6月4日
このところ更新の頻度は恐ろしく低いですが、このFindingsを始めて19年が経ちました。ブログという言葉が殆ど浸透していない2002年春、個人サイトを持つことが出来たのが嬉しくて、その日思いついたアイデアや読んだ本、聴いたCDなどを無邪気に紹介しはじめたことを覚えています。ソーシャルメディアも当然存在しておらず、「いいね」の数を稼ぐことやシェアされることを期待することもない、今思えば純粋な時代。これからも初心を忘れずに、気負うことなく、さまざまな気付き(Findings)を皆さんにお伝えしていきたいと思います。
2021年6月4日
このところ更新の頻度は恐ろしく低いですが、このFindingsを始めて19年が経ちました。ブログという言葉が殆ど浸透していない2002年春、個人サイトを持つことが出来たのが嬉しくて、その日思いついたアイデアや読んだ本、聴いたCDなどを無邪気に紹介しはじめたことを覚えています。ソーシャルメディアも当然存在しておらず、「いいね」の数を稼ぐことやシェアされることを期待することもない、今思えば純粋な時代。これからも初心を忘れずに、気負うことなく、さまざまな気付き(Findings)を皆さんにお伝えしていきたいと思います。
2021年6月1日
「よく練られた、遅いジャッジ」と「考えは浅いが、素早いジャッジ」。後者の大事さは見過ごされがちですが、ジャッジや行動はタイミングが全て。思慮深い行動や正しいジャッジもタイミングを見失えば逆効果になります。そんなことを思う今日この頃。
2021年5月30日
ワークアウトやお風呂の時にKindle Fireで読む、最近の愛読書の一つ。頭では納得できても、自分の血肉にして実践するのはかなり大変。そんな教えがズラリ。
奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業 | Amazon.co.jp
2021年5月21日
Findingsでは、毎回まとまった文章を書くのが半ばフォーマットになってしまったので、それとは別に日々の雑記や小さなお知らせをアップする仕組みを作りました。サブブログというか、マイクロブログ的な感じで、Findingsよりも短い頻度で更新できたらと思っています。よろしくお付き合いください。https://www.tatsuyaoe.com/findings/microblog/