日々のつれづれと、その日のお気に入りを紹介するマイクロブログ『Day By Day』を月別にまとめたページです。今回は2023年1月分を紹介。最新の投稿は https://www.tatsuyaoe.com/microblog/ にて。
2023年1月31日
新作のコンセプトを固めるために、昨年末から作ってきた50曲程度のデモ楽曲をiPhoneに入れて聴いている。Dark Model『Impulse』OE『Suchness2』と立て続けにリリースをしたので、これらとは違うプロジェクトにしたいと思っていたのだが、結局のところ、この二つのどちらかの名義が相応しいような気がしてきた。要は、Dark Modelでやりたいことが徐々にOEに近づいているということです。
Blitz - song and lyrics by OE | Spotify
2023年1月30日
歴史番組が人気のようだ。物語の中心人物はもちろん武家、役人、皇族、貴族などの権力者、つまり「偉い人」であって、名もなき一般人や「個人」ではない。封建的でトップダウンな社会へのノスタルジーが強いのか、この21世紀に、自分たちの権利や自由が与えられていなかった時代に思いを馳せてばかりで大丈夫なんだろうか?と思わないでもない。
What You Need Is My Love - song and lyrics by Cindy Rodriguez | Spotify
2023年1月29日
1日2回外に出てランニングをしているので一般的な成人よりは太陽光を浴びているのだが、雨や曇りが続くと何となく眠りが浅くなる気がする。そこでプラシーボ(暗示)効果でしかないかも知れないけど、何年か前から日課のサプリにビタミンDを加えている。以前、さらにプラシーボで胡散臭めな(笑)「セラピーライト」というのを米Amazonで買ってみたが、今や日本の通販でも沢山売られていてびっくり。
Soft Throttle - song and lyrics by Alan Hawkshaw | Spotify
2023年1月28日
「閨閥も学歴もコネもなにもないおれがあきらめるということは死ぬことなんだよ。だから諦めることは選択肢にない」というのは村西とおる氏の言葉。僕は辛うじて1つだけあったが、27歳の時イタリアのレーベルに拾われて以降の音楽家人生に関していえば、3つともないのに等しい。「諦めないこと」は言うまでもないが、それよりも誰か他人に「諦めさせられること」がない人生を歩んでいることをありがたく思いたい。
2023年1月27日
自分のプロフィール用にJASRACに登録されている自分のオリジナル楽曲数を調べたら、500曲あった(録音物としてではなく、純粋な作詞・作曲として)。聴く側にとって音楽は「量より質」だと思うが、作る側として、僕はアウトプットの蓄積が多いに越したことはないと考えている。クリエイションの質というのはどこまで行っても主観的な指標であてにならないが、量は事実であり、裏切ることのない「仕事の証し」だから。なので、もっと作ります(笑)。
Echoes of the Sun - song and lyrics by Dark Model | Spotify
2023年1月26日
意外かもしれないが、僕にも時々チェックしないではいられないYoutuberが数人いる。そのうちの一人がStevie T。”Misheard Lyrics”(空耳アワー)シリーズは、涙が出るほど笑える。下ネタが多いけど気にならないのは、ナードならではの品の良さ(?)と顔芸のおかげだろう。最近は「逆再生するとこう聞こえる」系も人気。
These Backwards Messages in Songs Should be BANNED! - YouTube
2023年1月25日
「時間をかけてぐつぐつ煮たシチューよりも、温かいインスタントスープの方が時に価値がある」といった内容の事を昔誰かが言っていた。クリエイターの多くは完璧主義に陥りがちで、時間管理が苦手。職業に関係なく日本人にはこの傾向が強いというが、この完璧主義は実は自分も周囲もあまり幸せにしない。自分の集中力や意志を過信せず、意識的にせっかちになって小さい結果を積み上げていく方がハッピーだと思う。
Body Rap - song and lyrics by Wynd Chymes | Spotify
2023年1月24日
西海岸で立て続けにアジア人絡みの発砲事件が起こっているのは複雑な心境だが、アメリカでは住みやすい社会にするよりも、「治安が悪くて、分断・格差が大きく、社会的に不安定な方がビジネスチャンスが見込める」とすら考えている輩が多いように思う。「頭は21世紀的リベラル、心と体は未だに19世紀の西部劇時代」みたいな自己矛盾を抱えている部分は、外からは分かりにくいだろう。
Yéné - song and lyrics by Julia Sarr | Spotify
2023年1月23日
以前福岡の美術館で真青な顔料を使った「虚ろなる母」を見てからアニッシュ・カプーアの事は気になっていた。この映像で彼は「赤という色は、黒に表現できない「闇」を持っている。つまり恐怖だ。」と説明する。世界一黒い色と言われたベンタブラックの独占使用権を取得して物議を醸したこともある彼の「色」に対する感性を、「音」に置き替えたらどうなるのだろうか?
Mini Documentary - Anish Kapoor: Painting - YouTube
2023年1月22日
Supercolliderという音響合成用のプログラム言語を久々に触ってみると、結構文法が変わったのか、昔コーディングした構文が通用しなくなっていた。学び直すのは少々骨が折れるが、夢中になれるものが一つ増えたのは嬉しい。何か新しいこと始めなきゃなと思って、ボクシングジム通いなんて考えてたところだったから(笑)。
Gigantes - song and lyrics by Tortoise | Spotify
2023年1月21日
LAの仕事仲間が知らぬ間に新しい会社を作っていた。彼の経歴を書いたページに「カリフォルニア大学バークレー校卒業後、レコード店で3年働く。ベートーベン、ビーフハート、バンバータ、そしてそれらの間にある全ての音楽を学ぶ」とあったので思わず笑った。3つのBのうち、2番目と3番目のヤバいのに出会ってしまったのは、僕も恐らく同じ頃だろう。
Captain Beefheart - Ice Cream for Crow (HIgh Resolution) - YouTube
2023年1月20日
移動中の飛行機で読むには到底ふさわしくない小説と言える、松本清張の「或る『小倉日記』伝」を読んだ。初期作品の短編にも関わらず、その後の清張文学にも通じる人間の悲哀や社会の非情さを描く力量は既に十分で、ずっしりと重い。三島由紀夫は清張の作品を酷評していたらしいが、それは清張の描く(不遇な生い立ちに根差した)リアリズムの凄みと、人間の本性をえぐる眼力に怖気づいていたのかも知れない。
或る「小倉日記」伝 改版/松本 清張 | Amazon.co.jp
2023年1月19日
父と久々に連絡を取ったら、今日が誕生日だった(汗)。親孝行知らずの息子で恐縮の極みだが、いわゆる「親孝行」にあたる英語は?”filial piety”という儒教から来た言葉を紹介している記事もあるが、ネイティブは(意味は分かるけど言い回しとしては)まず使わない表現だと思う。では何と言うか?”be a good son/daughter”でいいのです。
Father - Original - song and lyrics by Anthony Rother | Spotify
2023年1月17日
フォーク・ロックを聴く機会はめっきり減ったが、先日この曲に出会って久々に心を揺さぶられた。最近の作品なのにドノヴァンやティム・バックリー、ニール・ヤングらの昔のレコードを棚から引っ張り出してきて聴いているような感覚に持って行かれる。歌詞もまた切ない。
Peter Broderick - Let It Go - YouTube
2023年1月16日
その昔、松岡正剛氏の『知の編集工学』という本を読んだ。編集という概念とメカニズムを独特の切り口で紹介していく、正に「目からウロコ」な内容だったのだが、博覧強記の彼が書く文章は事例やエピソードの脱線が多くて、読む方も相当に物知りでないと路頭に迷うところも(そこが魅力でもある)。彼のお弟子さんが最近書かれた『才能をひらく編集工学』はその辺りがぐっと洗練されて読みやすく、「編集の妙」が効いていた。
才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法 | Amazon.co.jp
2023年1月15日
このサイトの問い合わせにある「インタビュー依頼」「楽曲ライセンス依頼」(英語)の項目から、「ハーイ、僕のバンドのインタビューしてくれる?」とか「私の曲を日本のCMでライセンス使用して欲しい」とかリクエストしてくる素っ頓狂な人がたまにいる。英語ネイティブなのにどんだけおっちょこちょいなんだと思う反面、この10年これを遥かに凌ぐヒューマンエラーを山ほど経験したおかげで、次は何で笑わせてくれるのか期待してしまう自分がいる(笑)
The Smiling Hour - song and lyrics by Sarah Vaughan | SpotifySarah Vaughan · Song · 1981
2023年1月14日
ランニングの時にRobert Greene(ロバート・グリーン)著『Mastery』のオーディオブックを聴いている。ダーウィンやファラデー、コルトレーンらの下積み時代のエピソードが盛り沢山。日本での知名度は低いが、マルコム・グラッドウェルやセス・ゴディンのようなNYっぽいあざとさがなく、史実を踏まえて人間の本性をあぶり出す、苦労人ならではの骨太な感じが良い。
Mastery | Robert Greene | Talks at Google - YouTube
2023年1月13日
外食や外で買ってきたランチがあまりおいしく感じられなくなったのは、自炊が板について長いからだろうか?なんて些末なことを考えている場合ではないのだけれど、いつの頃からか、外で食べるものの殆どが塩辛く感じるのは確か。家でサラダばかり作っているからだろうか?なんて些末なことを考えている場合では…(以下ループ)。明日はOE『Suchness』発売です!
Never Die - Prefuse 73 Remix Instrumental - song and lyrics by Golden Rules, Prefuse 73 | Spotify
2023年1月12日
中高生の頃、自分のバンド名をScatterbrainにしたほど、ジェフ・ベックに夢中な時期があった。ギタリストとしてずば抜けて説得力があったのはもちろん、あくまで自分一人の名義で世界観を構成し、クリエイティブなリスクを取り続ける姿勢が好きだった。ありがとう、安らかな眠りにつかれますように。
Scatterbrain - song and lyrics by Jeff Beck | Spotify
2023年1月11日
心理学者や脳科学者はもちろん、胡散臭い自己啓発作家まで皆が口を揃えて言うのは、「相手は変えられない。自分は変えられる」。ただ、自分を変えるのも十分に大変。感情や心の持ちようを訓練や自制で変えようとせず、行動パターンや考え方の流れが「自然に変わる」ように、自分の環境に「仕掛け」やトリックを盛り込んでみるのはどうだろう。
「ついしたくなる」仕掛けの秘密。阪大・松村教授が提唱する『仕掛学』の奥深き世界とは? | リケラボ
2023年1月10日
電子レンジや掃除機、車だってそれまで人間が行っていた仕事の代わりや補完をする機械なのに、なぜ「ロボット」となると人間の「形」を疑似化(=ヒューマノイドに)しようとするのだろう。人に近い形をしているから「人間の仕事を奪う!」とか対抗意識が生まれるけど、掃除機や洗濯機に対してそんな感情は抱かなかったはず。
Space Opera - Over And Over (1973) - YouTube
2023年1月9日
フランス、ドイツ、ベルギーなどが帝国主義時代にアフリカから略奪した美術品を返還する動きが急速に高まっている。パリのケ・ブランリ美術館は設立当初、従来は民俗学資料とされていたような収集品を「美術品」と格上げする「まなざし」の是非が賛否両論を生んだが、マクロンの鶴の一言でその意味付けが大きく変わりそうだ。
Quiet Rhythms: Prologue and Action No. 9 - song and lyrics by William Susman, Vanessa Wagner | Spotify
2023年1月8日
最近は映画よりもドキュメンタリーを見る方が楽しい。ナショナル・ジオグラフィックは僕の曲もよく使われているので時折チェックするが、この「ホスタイル・プラネット 非情の惑星」という番組のクオリティの高さには感服した。動物たちに「お前も真剣に生きて、サバイブするんだぞ」と叱咤されてるような気になる。
Hostile Planet Trailer - YouTube
2023年1月7日
メンタルを強くするには、自分の中のチャレンジのスケールと難易度を常に上げていくことが大事だと思う。心の声に耳を傾け、「自分固有(=だけ)の」課題やチャレンジに没頭し、それに伴う達成感や苦難を重ねれば重ねるほど、その「固有性」と関係のない他人の存在が全く気にならなくなる。承認欲求なんて言葉すら忘れてしまうほどに。
Dis Go Dis Way, Dis Go Dat Way - song and lyrics by Mother's Finest | Spotify
2023年1月6日
「プリデスティネーション」という映画は「テネット」同様タイムパラドックスを扱っているSFだが、結末が断然暗い。なぜ「どらえもん」のようにほっこりした話にならないのかとも思うが(笑)、タイムマシンの使い方にもお国柄というか、性善説と性悪説がある。「時計を戻したい」という願望が叶うようになったら、人類は終わってしまうだろうね。
1st Movement: Vortographs - song and lyrics by The Kenny Clarke-Francy Boland Big Band | Spotify
2023年1月5日
半年前、空港まで利用した黒人のUberの運転手が「先月までベストバイ(家電店)のマネジャーをしていたんだけど、仮想通貨で儲かったからハーフ・リタイアして、この仕事一本にしたんだ。第二の人生の始まりだよ。」と意気揚々と話していた。彼が今も自由を謳歌していることを祈る。
Speak (2022 Remaster) - song and lyrics by Miles Davis | Spotify
2023年1月4日
NHKの「欲望の資本主義」という番組の冒頭を見たのだが、欧米中心のグローバリズムの終焉というテーマの割に、取材対象の有識者の大部分が欧米人、というよりEU圏のコケージャン(白人)だった。現在の情勢や経済を語るならアジア人、せめて欧米在住のアジア系の識者の意見も同じく紹介するのがフェアだし、今どきマストだと思う。
Captain Funk Mix - playlist by Spotify | Spotify
2023年1月3日
OE『Suchness 2』のアルバムサンプラー(ダイジェスト)ビデオをアップしました。14日以降フルで聴く前に、まずこのビデオで試聴してみて下さい。前作『Suchness 』の路線を踏襲していますが、今回はギターをほんのりフィーチャーした楽曲が多いです。配信サービスなどの情報はTopicのページで随時更新します!
OE - Suchness 2 (Album Sampler) - Jan 14th, 2023 Out - YouTube
2023年1月2日
立ち寄った美術館のショップで、昔読みふけったカンディンスキーの著作に再会した。感覚的に描いた抽象芸術を過度にロジカルに、時として科学的に説明しようとして、さらに理解しづらくなるというのは欧米のアーティストと評論家に多い「はったり(作文)」。そう悟り切った上で作品を楽しめるようになったことは成長だと思いたい(笑)。
dialtone. - song and lyrics by Phony Ppl | Spotify
2023年1月1日
少し寝坊はしたものの、元旦から7,8キロを走る。ランニングをしない生活が考えられなくなったというのは、この数年の大きな変化の一つ。今年は心も身体も、さらに健全かつタフでありたい。
Sunny - song and lyrics by Tentendo, Jordan Dennis | Spotify