日々のつれづれと、その日のお気に入りを紹介するマイクロブログ『Day By Day』を月別にまとめたページです。今回は2024年2月分を紹介。最新の投稿は https://www.tatsuyaoe.com/microblog/ にて。
2024年2月29日
明日3/1(金)はOE『Seisei Ruten (Suchness 4)』のリリース日です。今月頭に発売した『Starry Messenger』のドリーミーでコズミックな雰囲気とは対照的に、東洋(禅)的な空間や時間感覚を音で表現しました。従来のSuchnessに立ち戻りつつ、より空間的な広がりが感じられると思います。お楽しみ下さい。
Seisei Ruten (Suchness 4) | OE (Tatsuya Oe)
2024年2月28日
これまでの中で最短期間で引越をすることにした。長らく海や川など水際ばかり選んで生活してきたが、今回は時期が悪かったのか突風や雨が厳しすぎてオーシャンビューを楽しむ余裕はなかった。それでもアルバムは4枚仕上げたので、創作のテンションをキープ出来ているのが幸い。素早く流れを変えて、フェニキア人のごとく果敢に進むのみ。
フェニキア - 世界史百科事典
2024年2月27日
Robert Greene『Mastery』のオーディオブックをようやく聴き終えた。ファラデーやゲーテ、ジョン・コルトレーンから現役の建築家まで多岐に渡る達人を採り上げ、彼らがどのようにしてその「卓越性」を手に入れたのかを紐解いていく。通して16時間もあり冗長なので聴き終えるのに骨が折れたが、主張は徹頭徹尾、「自分の心の声に従って生きろ」といったところ。
2024年2月26日
Moonchildはこの数年で一番よく聴いたバンドだと思う。家にいる時はジャズやファンク、ブラジル音楽が多いけど、散歩や移動など外出時はいつも彼らのアルバムか自分の作品を聴いていた。抑制の効いたヴォーカルとハーモニー、そして洒脱なアレンジで、独特なコンテンポラリー・ソウルを奏でる、今どきアメリカでは稀有な存在。
Moonchild: NPR Music Tiny Desk Concert - YouTube
2024年2月25日
北米ではリノベーションやインテリアなど不動産周りのテレビ番組が沢山あって、僕も以前は食事の時によく見ていた。HGTVカナダが制作したこの『Gut Job』では僕の曲がちょいちょい使われていたらしいので、今度チェックしてみようと思う。日本でも海外でも、たまたま見ていた番組で自分の曲を耳にすると、未だにソワソワする(笑)。
Gut Job - Sneak Peek | New Series Coming to HGTV Canada - YouTube
2024年2月24日
成功に再現性は必要だろうか?幸運は、努力や行動で引き寄せられる要素と、本当に「たまたま」で「再現性ゼロ」な要素が入り混じっている。曲がヒットするのも、宝くじが当たるのも、大統領に選ばれるのも、実はあまり変わりがないように思う。差が出るのは、その後の「手に入れた幸運の使い方、転がし方」。普段の積み重ねや精神力がモノを言うのはその時。
たまたま - 日常に潜む「偶然」を科学する/レナード・ムロディナウ | Amazon.co.jp
2024年2月23日
先日「チンピラ感」と書いたが、日本にもチンピラっぽい時代があった。もちろん今の尺度で見れば良い事ばかりな訳ではないが、この曲が流行っていた’79年頃は、今に比べるとずっとおおらかで「何とかなるさ」な雰囲気に満ちていたし、それは子供の僕にも十分に感じられた。アメリカでは今もたまに、「何でそれで”何とかなっちゃう”の?」って位に豪快な人がいるけど。
男たちのメロディ - YouTube
2024年2月22日
モンテーニュはかつて”Lend yourself to others, but give yourself to yourself.”と言った。他人に貢献することはあっても、魂は売らず自分のために取っておきなさい、というような趣旨だと解釈している。貴族出身の彼は余裕綽々で人生を歩めたから、という皮肉な見方も出来るけど、彼が16世紀に『エセー』を残していなかったら、今の世界は全然違っていただろう。
エセー 7 「自分の意志を節約することについて」 | Amazon.co.jp
2024年2月21日
ファンクやディスコのラジオ局はアメリカよりもヨーロッパの方が圧倒的に多くて、英語の曲だけでなくそれぞれの国の「ローカルヒット」も結構かかる。”Ain’t No Stopping Us Now”のベースラインを借用した(さすがに権利処理はしたはず)Pino D’Angioの『Ma Quale Idea』は、イタリアでは今も大人気。このチンピラ感がクセになる。
Pino D'Angio - Ma Quale Idea • TopPop - YouTube
2024年2月20日
独立(=誰にも恩を着せられない、不必要に頭を下げず、邪魔もされない)を勝ち取るには、自らリスクを取り、所有する必要がある。自分で腹を括らず政府や他人の援助を期待したり、評論家ぶっていては、一生独立からは遠い。「バナナの絵を描いただけでは味わう事は出来ないよ」というジョブスの話、聴衆にはウケてるけど真意は伝わってなさそう(笑)。
Steve Jobs Explains "Skin In The Game" Decades Before Nassim Taleb - YouTube
2024年2月19日
統計や確率の話が好きで色々と本を読むのだけど、高校の時に勉強した数学がうろ覚えで、しかもそれ以降きちんと勉強していないために、いつもぼんやりした理解で終わってしまう。この数年、その「ぼんやりでいいや」グセをそろそろやめたいなあと思って仕入れた本や電子書籍を見返したら、涌井さんという方々の著書が何冊もあった。勉強しなきゃ!
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2024年2月18日
最近ヒストリーチャンネルの宝探しの番組がお気に入り。出演者は中年男性ばかりなのに、深海に眠る沈没船や謎の鉱山の財宝の話になると、子供のように目を輝かせる。こういう無邪気さは自分も失いたくないと思う。ヒストリーチャンネルといえば、日本でも見られる『刀剣の鉄人』シリーズでは、僕のDark Modelの曲がすごい頻度で使われています。
刀剣の鉄人:死のラウンド | ヒストリーチャンネル
2024年2月16日
デビュー前、イタリアやベルギーのテクノレーベルからはすぐにデモテープの反応があって契約書が送られてきた半面、日本の関係者や雑誌に送ったものは全く返事がなかった。その後日本でも取材や仕事の依頼が集まるようになったのは幸いだが、そんな「希望と失意」の時期、小澤さんの『ボクの音楽武者修行』は勇気を与えてくれた。どうぞ安らかに。
【評伝】小澤征爾さん死去 日本を「追い出された」若き才能、世界の巨匠になっても貫いた自己流
2024年2月15日
昨年亡くなったウェイン・ショーターのドキュメンタリーの中に興味深いエピソードがある。ツアー中に泊まったホテルの接客態度が悪く、演奏仲間が苛立っていたら、彼が「永遠という視点から見たら、一晩の出来事なんてどうでもいいじゃないか?(What’s one night in the eyes of eternity?)」と言って仲間を諭したとのこと。このフレーズ、一生忘れそうにない。
Wayne Shorter: Zero Gravity (TV Series 2023– ) - IMDb
2024年2月14日
「数打ちゃ当たる」のは本当だという事を書いたけど、きちんと準備をせず、しかも狙いを定めないで「乱れ打ち」すると、当然徒労に終わるし、信用を失う事もある。どこからアドレスを調べたのか、PRやM&Aなどの営業メールが”Hi, Tatsuya”と名指しで来るのだが、似た名前の自動車部品会社の社長と勘違いしているものもあって、脱力する。
詐欺メールに返信すると何が起きるのか | TED Talk
2024年2月13日
アメリカのビジネスでは「Number Game(数のゲーム)」という言葉がよく使われる。要は「(下手な鉄砲も)数打ちゃ当たる」なのだが、セールスやオーディション、就職、そして自分の経験上も当てはまることが多い。数学的に計算しても、一発で成功する確率の低い人でも100回やれば1回は的に当たる確率はかなり高くなる。諦め「ない」のが肝心。
世の中の真実がわかる「確率」入門 偶然を味方につける数学的思考力/小林道正 | Amazon.co.jp
2024年2月12日
『Starry Messenger』に引き続いて、3月1日(金)にOEの新作『Seisei Ruten (Suchness 4)』をリリースします。このアルバムは、Suchnessシリーズの最初の2枚の禅的な雰囲気を引き継ぎつつ、さらに壮大なパノラマ空間をイメージして作りました。米国でGrand Seikoのイメージ映像に使われた曲も新アレンジで収録しています。
OE『Seisei Ruten (生々流転)』2024年3月1日リリース | タツヤ・オオエ
2024年2月11日
「ドナルド・トランプやイーロン・マスクの様なバイアスだらけの人ほど人気を集めやすい一方で、比較的バランスの取れた考え方をする人が”重要でない存在”としてスルーされやすいのはなぜ?」とCopilot に英語で質問してみた。「あなたの説明された現象は実に興味深く、様々な面から分析出来ます。」と10項目の考察が返ってきて、巷の評論家よりも的確だった(笑)。
Microsoft Copilot: 日常の AI アシスタント
2024年2月10日
放っておくと脳味噌のダムは「知らなくても良いこと」や「否定的な事柄」で溢れかえってしまう。自分の脳のストックを「自分にとって本当に必要で、前向きになれるもの」で満たしておくために、自分の脳や記憶を断捨離したり、優先順位を並べ替えられたら、などと都合の良いことを考える時もある。ただ、「新しい脳細胞を育てて、より良い脳を作る」ことは出来るらしい。
大人になってからでも脳細胞を育てることができる、「神経新生」のメカニズムを科学者が解説
2024年2月8日
アインシュタインは「1マイルは何フィートでしょうか?」と尋ねられた時、「知らないよ、調べりゃ2分で分かる事柄でなぜ自分の脳味噌を埋めなきゃならないんだ?」と答えたというエピソードがある。「知識」よりも、そこに辿り着くための「知恵」を身に付けていることが大事、という風に解釈しているけど、彼の言葉を「効率主義」だと曲解すると大変危険だと思う。
Quote by Albert Einstein: “Einstein was once asked”
2024年2月7日
Captain Funk『Heavy Metal (Deluxe Edition)』の作業が佳境に入りました。『Heavy Mellow』,『Sunshine』と来て、このアルバムのリメイクは、予想通り一番大変だった…。収録曲のオリジナルバージョンを作ったのはもう20年近く前になるので、記憶には頼らずに、今の自分の感性で再構築しています。この曲とか相当違うものになっているはず。
Carry On - CAPTAIN FUNK - Apple Music
2024年2月6日
ジェームス・ブラウンの『The Payback』は、ある映画のテーマ曲を想定して作られたが、映画会社は彼を気に入らず、監督には「あまりファンキーじゃない」と却下された。その後JBは自身のアルバムでこの曲をフィーチャーし、結果的に彼の唯一の「ゴールドディスク(売上50万枚)」となった。転んでもタダでは起きない、文字通り「ペイバック(=リベンジ)」なエピソード。
The Payback - James Brown - Live - YouTube
2024年2月5日
ケント・M・キースの『逆説の10か条 (Anyway)』をご存じだろうか?悲観主義を超えて、積極的な行動主義を唱えるこの詩には、共感できる部分が多々ある。ヴィクトール・フランクルの「生きる意味」にも通じる。世界は常に狂っていて残酷。斜に構えた皮肉やニヒリズムで人生を終わらせてしまうのか、それでも光を見出して前に進むのか。
それでもなお、人を愛しなさい~人生に意味を見出す逆説の10か条~ | Amazon.co.jp
2024年2月4日
OE『Starry Messenger (Suchness 3)』のアルバムサンプラー(ハイライト)をSoundCloudにもアップしました。各サービスのURLもほぼ出揃ってきたので、トピックス/ニュースのページを参照にしてお楽しみ下さい。
Stream OE - Starry Messenger (Suchness 3) - Album Sampler/Highlights on SoundCloud
2024年2月3日
著作権や創作物の扱い方に関わるトラブルは茶飯事だが、感情論抜きで大事なのは、時に著作以上に重要になる「原盤制作・出版」「製造」「販売・宣伝」などの役割を「自分以外の誰が、幾ら身銭を切ったのか」。自分の差し出したリスクは何で、その見返りに自分が何を所有・コントロールし、独立を維持できているのかを常に警戒する。
ファレル・ウィリアムズ『音楽における所有権の重要性と落とし穴』
2024年2月2日
19世紀末、米国オクラホマ州で「ランドラッシュ」と呼ばれる、土地の争奪戦があったのをご存知だろうか?15ドルの手続料を払った大勢の白人が、正午の号砲を合図にオクラホマに駆け込み、番号を割り振った土地に旗を立てた者がその所有者になれた。この入植の背景にある先住民の苦境を忘れてはならないが、とてもアメリカらしい出来事ではある。
ランドラッシュ・シーン(映画『遥かなる大地へ』より)
2024年2月1日
明日2月2日は、OE『Starry Messenger (Suchness 3)』の発売日です。Apple, Spotifyその他の配信&ダウンロードサービスについては、明日以降トピックスのページで詳細をお伝えします。まずはリンク先のダイジェスト映像をチェックしてから、各サービスでフルバージョンをお楽しみ下さい!
OE『Starry Messenger (Suchness 3)』2024年2月2日リリース