日々のつれづれと、その日のお気に入りを紹介するマイクロブログ『Day By Day』を月別にまとめたページです。今回は2023年8月分を紹介。最新の投稿は https://www.tatsuyaoe.com/microblog/ にて。
2023年8月31日
歩き心地が変だなと思ったらスニーカーの底が随分摩耗していたので、早速帰り道に新しいものを購入。毎日1万歩(7,8キロ)は歩いているから、1年間で2500キロ以上、日本列島で言えば北海道から九州の手前まで歩いていることになる。なんか猛烈に達成感が芽生えてきた(笑)。
Prince - Just as Long as We're Together - YouTube
2023年8月30日
散歩がてらしょっちゅう書店に立ち寄ってしまうのだが、読まなくてはならない、もしくは読んでない本が沢山あるので、出来るだけ何も買わないように我慢して帰ることにしている。音楽だと、「まだ聴いていない曲だらけ」みたいな事は絶対起こらないのに。本をスキャンしてくれるサービスはあるけど、本を読み上げてオーディオブックにしてくれるサービスがあったら、もっと「ながら読書」が出来るのだけど。
Nancy Holloway - Hurt so bad - YouTube
2023年8月29日
フレッド・ニールというシンガー・ソングライターの曲をよく聴いていた時期があった。ジャンルは違えど、彼とギル・スコット・ヘロンは詩人として卓越している以前に、これぞ天性と言いたくなるほどに声が素晴らしく良い。代表曲”The Dolphin”はティム・バックリーやベス・オートンが秀逸なカバーを残しているが、やはり原点が一番。彼は実際に、後半生をフロリダでイルカの保護活動に費やした。
Fred Neil - The Dolphins - YouTube
2023年8月28日
先日54歳の誕生日を迎えた。僕が最初の音源をイタリアからリリースしたのが27歳の時だから、人生の半分を音楽を生業として生きてきたことになる。この先幸運にも長生き出来たとしたら、自分の生涯はほぼ音楽で占められていたということになるのだけど、それが自分でも想像がつかない。遺伝も家庭環境も、教育も全く音楽と縁のなかった人間をここまで導いてくれたのは、他でもない、素晴らしき音楽たち。
The O'Jays - I Love Music (Official Audio) - YouTube
2023年8月27日
現在あるプロジェクト用のウェブサイトを作っている。僕はWordpressを2005年から使っているので結構古巣だと思うけど、最近のGutenberg(ブロックエディター)はどうにもしっくり来なくて、クラシックエディターに戻してちまちまとコーディングしてしまう。直感的に使えるツールが増えれば増えるほど制作している実感や充実感が希薄になり、分かりにくくなるというのは、音楽制作も同じかもしれない。
Lisa Ono - Canto para Nanã - YouTube
2023年8月26日
ヘミングウェイは毎晩、自分にとってのMIQ(最も重要な質問)を考えてから就寝したというエピソードを聞いた。それだと眠れなくなるのでは?と思ったが、実際彼は不眠症気味だったとか。それはともかく、創るものは違えど、創作をする人間にとって、様々な作家の仕事術やエピソードを聞くのは楽しいもの。毎日規則的な生活をし、運動を採り入れるという点で、この記事は共感できるところが多かった。
From Hemingway to Haruki Murakami – great writers’ tips about working from home| The Guardian
2023年8月25日
中学時代に”How are you?”への返事として習った”I’m fine.”をアメリカ人に使うと、コミュニケーションをのっけから台無しにしてしまう。ネイティブ間で使う大袈裟な表現に抵抗のある人もいるかも知れないが、円滑な人間関係を作る上ではマスト。Forbesでも紹介されるほど活躍している起業家の友人が先日、”I hope you are amazing!”から始まるメールを送ってきて、彼には敵わないなと思った。
英語での褒め言葉 - ネイティブはどのように人を褒めるでしょうか
2023年8月24日
来月29日にCaptain Funk『Heavy Mellow (Deluxe Edition)』『Instrumentals』の2枚を同時にリリースします。『Heavy Mellow』全収録を新たにミックス&マスタリング、一部再レコーディングを行いました。当時はCDフォーマットでの鳴り方を最優先して制作したのに対し、今作はダウンロード&ストリーミング環境でも楽しめるサウンドを目指しています。詳細は追ってTopicのページにて!
Captain Funk『Heavy Mellow (Deluxe Edition)』『Instrumentals』2023年9月29日同時リリース
2023年8月23日
社会主義小説家アプトン・シンクレアが知事選で惨敗した時に残した言葉「自分が何をしているかを理解しないで給料をもらっている人に、真実を理解させることは難しい」は日米問わずよく引用される。このジャッジメンタルな(=人を裁く)態度こそが敗因のような気もするが、それよりも僕は、真実であれ嘘であれ、何かを他人に「理解させる」という試み自体が、人間の理性が作り出した、傲慢なファンタジーに思える。
Carla Bley and Steve Swallow - Lawns - YouTube
2023年8月22日
先日紹介したJB、そしてこのブルー・ノートのドキュメンタリーで力点が置かれているのは、彼らの音楽は、米国社会の矛盾、摩擦、混沌の中をうねりにうねって進化を遂げてきたという事。表舞台の主役は黒人だが、様々な民族や歴史的背景がこの「闘い」に絡み合っている。社会における疎外感、違和感を原動力とし、自らの居場所や存在理由を創り出していく。表現のみならず、生きる事自体がそういうものだろう。
Blue Note Records: Beyond the Notes (2018) - IMDb
2023年8月21日
『Shark Tank』というアメリカで長らく人気の番組がある。昔日本で流行った『マネーの虎』のフォーマットを採用した番組で、出資者はオリジナル同様に皆クセが強いが、番組の雰囲気は断然前向きで明るいので、一時期よく見ていた。実際に商品化されたもので自分が買ったことがあるものはなさそうだが、黄色いスポンジ「Scrub Daddy」を見た事がないアメリカ人はいないと思う。
A Bidding War Breaks Out During Scrub Daddy's Pitch | Shark Tank US | Shark Tank Global - YouTube.
2023年8月20日
『Your Future Self』という本を書いたUCLAの教授 Hal Hershfield氏のインタビューを聴いた。 未来の自分をより良いものにするための行動の一つの例として「未来の自分に手紙を書く」ということを挙げていた。僕は「今が楽しければOK」タイプの人間ではないけど、10年とかの長期スパンで考えることもしない。まずは3日後の自分に何か書いてみるか…。それって、単なるTo Do List?(笑)
Your Future Self: How to Make Tomorrow Better Today by Hal Hershfield | Amazon.co.jp
2023年8月19日
数年前に高齢で亡くなった美術家の本と作品に触れた。日本美術に疎いからか、僕が東京にいた頃にその方の名前を聞いたことはなく、作品も見た事がなかった。世の中には陽の目を十分に見ていない、眠れる傑作・傑人が沢山いることを痛感する。日が当たらないものに対して世間というのは随分と残酷なのだけれど、そんな事とは無関係に、作り手の魂は作品の中で永遠に輝き続ける。
Benazir Benazir Live Performance by Joe Bonner - YouTube
2023年8月18日
このサイトにある僕の楽曲ライセンスに関する問い合わせフォーム、英語版の方には時々驚くべきリクエストが来る。「私の曲を映画に使って欲しい!」という、新人アーティストからの間違った依頼が来るのは想定範囲内だが、先日はインドから、某J-POPアーティストの曲30曲を制作中のスマホのゲームで使いたいというリクエストが来た。そろそろAIチャットボットを導入すべきなのかもね。
How to Create an AI WordPress Chatbot in Just 5 Minutes! - YouTube
2023年8月17日
日本から渡米する人にとってアメリカ各都市の治安は気になるところ。2019年の日本語の記事で「治安の良い都市ランキング」の2位にホノルル、その他アナハイムやサンディエゴ等カリフォルニアの都市も入っていたので、今の感覚とは随分違うなと思ったら、引用元のデータは最新版に更新されている。予想以上に状況は変わり、ハワイと西海岸は全滅、東海岸の北端・南端の都市にごっそり入れ替わっていた。
10 Safest Metro Cities in America | SafeWise
2023年8月16日
Captain Funkの次の作品を9月末にリリースする予定です。既発曲ですが、2023年の視点で全て新たにミックス、マスタリングを行いました。2007年当時よりも、ぐっとクリアで洗練された響きになっていると思います。後日、詳細をこのマイクロブログでもお伝えしますのでお楽しみに!
Captain Funk – “Hey Boy,Hey Girl (feat. Meri Neeser)” Live
2023年8月15日
ジェームズ・ブラウンを扱ったドキュメンタリー『ミスター・ダイナマイト』を既に3回観た。音楽的な功績だけでなく、彼がアメリカ社会に与えたインパクト、歴史的意義をしっかり考えさせる構成になっている事に感心していたら、エンロン事件を筆頭に数々のドキュメンタリーを手がけた巨匠アレックス・ギブニーがミック・ジャガーと手を組んだ作品だったと知る。後付けの知識で流石と言うのは抵抗があるが、流石。
Mr. Dynamite: The Rise of James Brown (2014) - IMDb
2023年8月14日
先日購入したDATデッキを使って昔のデータをチェックしているのだけど、手元にある30本程度のDATテープのうち1/5位は劣化していて再生が出来ない。意外だったのは、殆どは自分の記憶している曲ばかりで、「こんなの作ってたんだ!」みたいな発見があまりなかったこと。過去のリミックス音源も色々発掘したが、随分やんちゃな感じでやってる。このファイティング・スピリットは忘れずにいたい。
Co-Fusion-Torn Open[Captain Funk remix]-HQ - YouTube
2023年8月13日
反復は金なり。毎朝アボカドを食べるのだけど、お店の仕入れ状況によって固いアボカドしか手に入らない時がある。固いアボカドを柔らかくするコツは世界中で様々な方法が紹介されているものの、時間をかけて熟れるのを待つのがやはり一番。ネットでよく見る、レンジを使う方法は風味が台無しになってしまうので、最終手段にしたい。って、結構拘ってます。
How to Ripen an Avocado | Avocados From Mexico
2023年8月12日
「自分の気持ちに正直なものを作る。」アーティストにとって最も大事なことだと思うが、何らかの理由や事情でそれが出来ないで苦しんでいる人もいるかも知れない。他人の資金や大勢の人の協力が必要なプロジェクトでは、プレッシャーも甚大だろう。そんな時、リック・ルービンの仕事作法は、良い意味でのショックを与えてくれると思う。緩く見えて、実は力の入れ処がまるで違うんだということに。
Rick Rubin: The 60 Minutes Interview - YouTube
2023年8月11日
次の作品のミックスダウンが終わりました。ようやく、といっても作業していたのは実質一か月半なんだけど、やってもやっても終わらない、ボリューム感のあるプロジェクトだった。何はともあれ、終わり良ければ全て良し。これで今年5枚目の作品が完成です!今日紹介するのは、Dennis Coffey手掛けるテーマ曲がドラマの質を上回りすぎて泣けてくる『Black Belt Jones(黒帯ドラゴン)』。
2023年8月10日
スティーヴン・キングの『書くことについて』を筆頭に、文章を書くことの心構えから技法、苦悩までを披露した本は割と存在する。しかし音楽家の創作について、同様のアングルで書かれたものは実に少ない。ミキシングや楽器演奏の「How to」ならネット上に無数にあるけれど。昔ジミー・ウェブの『Tunesmith』という本を読んだことがあるが、まず彼の曲を知る人が今は少ないか…。と思ったらこんな動画が。
The Musical Genius of 'Wichita Lineman': A One-on-One with Jimmy Webb - YouTube
2023年8月9日
「ファンカデリックとかキャミオみたいなバンドをやりたい!」上京したての僕は勇み力んで、大学の音楽サークルの門を幾つか叩いた。当時その界隈で人気だったのは邦楽のポップスやフュージョン、後はガンズ&ローゼスで、その2つのバンドを知る人にすら出会えなかった。バンド活動を早々に諦めて、街に繰り出しクラブやDJの世界に触れたわけだけど、今思えば、大学でキャミオ好きを探そうとしたこと自体どうかしてる。
Cameo - Candy - YouTube
2023年8月8日
僕がイタリアのテクノレーベルから初めてのリリースを出した1996年頃は、デモ曲をDATテープに収録してレーベルに送るのが通例だった。デモ音源の提出からマスターの納品、リミックス素材の受け渡しまで、音楽業界でDATを使う習慣は2000年前後で絶えて、家には大量のテープがお蔵入りになっていた。この初期音源を蔵出ししてみようと思って、先日中古のDATデッキを購入した。何が出てくるか、お楽しみ。
2023年8月7日
イギリス、マンチェスターのラジオ局 Button Down Radio – Ska and Northern Soul が、MERの最新アルバム『Soul Funk Ska Moods』を「今週のフィーチャー」にチョイスしてくれました。Bandcampでこのアルバムを発見して気に入ってくれたようで、嬉しい限りです。是非彼らのウェブサイトやラジオ系アプリを通じて、彼らのチョイスをお楽しみ下さい!
Button Down Radio Ska & Northern Soul
2023年8月6日
この数週間ほど、パソコンのハードディスクのモーター音のようなノイズが昼夜聞こえてくる。全ての電化製品の電源を消しても状況が変わらないので業者の方に見てもらうことに。原因は何と窓の通気口。これで一件落着、夜もぐっすり寝られると思ったら、次は蚊が飛び交うような高周波の持続音が日に日に大きくなる。犯人は天窓の隙間風。どっちも風かい!
Frank Zappa - Ride Like The Wind (Live)
2023年8月5日
先日触れた「ネット以前の時代」というのは、「殆どの情報やコンテンツがタダじゃなかった」時代でもある。利用・消費する方にも資金と覚悟が必要だった。タダで手に入るものは信憑性が低く、耐久性が弱く、計画性に欠け、場が荒廃しやすい。タイパを意識してタダのコンテンツを大量に捌いても、身銭を切って選び、体得したものには勝てない(ことが多い)。そんな大原則に、僕も鈍感になっている。出直します(笑)。
Valentine Brothers - Money's Too Tight (To Mention)
2023年8月4日
オスカー・ワイルドによると、利己主義とは「自分の生き方や価値観と同じものを他人にも求めること」。「好きなように生きている人」は他人の生き方には興味がないか、他人に寛容(なので彼によれば利己主義者ではない)。横並び意識が強く、他人への許容度が低い社会ほど実は利己的な社会だというのは、面白い指摘だと思う。伸び伸びいきましょう。
Quote by Oscar Wilde: “Selfishness is not living as one wishes to live...”
2023年8月3日
制作中のアルバムのミックスダウンに取り掛かって早1か月。数週間で片付くと思ったら意外と苦戦している。間に別の作業を入れて気分転換したいところだが、結局そのプロジェクトの完成を遅らせるだけだからなかなかそうも行かない。今年はもう4枚アルバムを作ったので、少しペースを緩めても良いのかもと思いつつ、やりたいことが次々に浮かんで来るので緩められない。贅沢なジレンマです。
Ahmad Jamal - Apple Avenue - YouTube
2023年8月2日
どこに住んでいても常に手元に置いている本が何冊かある。その中の一冊、松本清張『半生の記』は3冊目の購入。「私に面白い青春があるわけではなかった。濁った暗い半生であった」。そう自ら語る彼の半生は、読む我々にとってはこの上なく興味深いバックストーリーであると同時に、もう一つの『日本残酷物語』的な趣もある。日本人ならば、シリコンバレーの連中の自伝の何百倍もずっしり重く響くはず。
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2023年8月1日
(2/2)実際、「アメリカン・スピリット」を反対側から見れば、まさにこの「4つの罠」だったりもする。大成功もするが大怪我もするし、大迷惑もかける。そこから僕が学ぶプラス面は、「どんなに誤った意思決定をしてもゲームオーバーにならないように、環境を整え、精神的なタフさを失わない」ことの大事さ。意思決定を毎回「上手くやる」ことよりも、サイコロを転がし続けられることを優先したい。
Roll The Dice - Charles Bukowski (A Motivational Poem) - YouTube
2023年8月1日
(1/2)名著と言われる『決定力!』によると、正しい意思決定を阻む4つの罠は「視野の狭さ」「確証バイアス」「一時的な感情」「自信過剰」だという。これこそイーロン・マスクが今全世界に向かってライブで晒しまくっている痴態。確かに彼の事業の一部は将来手痛い目に遭うだろう。でも、彼を含め多くの成功者は、大失敗までは、この4つの罠を武器に変えて、何度も上手くやって来た事を忘れてはいけない。
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