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先月Model Electronic RecordsのYoutubeチャンネルにアップしたCaptain Funk 『Summer Mix 2020』のビデオが好評だったので、引き続き映像を作って公開してみました。今回はOE名義で作られた2曲です。
OE『Tessera』
『Tessera』が生まれたのは2002年、OEとして初めてのライブを渋谷クアトロで行った時にオープニング曲として作曲しました。その後リリース用にブラッシュアップをし、2004年『Director’s Cut』に収録されました。それまでメインのプロジェクトとして活動していたCaptain Funkの音楽性からはかなり離れた、コンテンポラリーな趣のある楽曲なので、発表当時は聞いて驚かれた方や戸惑われた方がいるかも知れません。
その一方でこのOEプロジェクトは、僕の音楽活動に新しいオーディエンスやつながりをもらたしてくれました。『Here and You』や『Director’s Cut』といったアルバムは多くの有り難いフィードバックを頂き、大友良英さん等の(前衛)ジャズ・ミュージシャンとのコラボレーション、ホルガー・シューカイやクラフトワークの来日公演のオープニング・アクトの誘いを受けるきっかけにもなりました。
特筆すべきは、アムステルダム在住のピアニスト向井山朋子さんがこの曲を発見し気に入り、彼女のコンサートで独奏して下さったことでしょう。クラシック・ピアノを含めて、正統的な音楽教育やレッスンを一切受けたことのない僕が一本一本ラインを重ねて作曲した作品を、クラシックの訓練を積んだプロのコンテンポラリー・ピアニストの方が興味を持ち、しかもライブで一気に(アレンジ)演奏して頂いたというのは、作曲者冥利に尽きる出来事です。
映像で使われているバージョンは2018年リリースのOE『New Classics Vol.1』に収録されている新ミックスをビデオ用に編集したもので、今思うと随分荒削りで直線的だった『Director’s Cut』収録の最初のバージョンに比べるとアーティキュレーションが自然で、ストーリーの起伏をより明確に伝えられているのではないかと思います。
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OE『Speed of Love』
同じく2018年リリース『New Classics Vol.1』の冒頭に収録されている曲です。最近の僕の作品の中では比較的ストレートでテクノ的と言える曲じゃないかと思います。コンプレッションの効いた力強いピアノ・リフと疾走感のある(テック・ブレイク的)ビートで構成されるフィーチャリスティックなダンストラックをシンクロ映像と共にお楽しみ下さい。
以前はこういったビデオを一つ作るにしても、素材集めから編集まで、誰かに依頼・発注しないで人様に見せられるクオリティのものを完成させることはまず出来ませんでした。時代は大きく変わったものですね。
僕は音楽の人間ですから映像はあくまで「自分の音楽をより楽しく伝えるための手段の一つ」として捉えています。そこを踏み外して必要以上に映像制作に時間や手間をかけることがないように注意しながら、今後もModel Electronic Recordsのチャンネルにビデオ付きの楽曲をアップしていこうと思っています。まだチャンネルに未登録の方は是非登録して下さい!
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