国際音楽見本市MIDEMレポート第一弾。2010年の音楽ビジネスにおいて最もトレンディな話題は、「ソーシャルメディアとデジタル流通を絡めてどう音楽コンテンツをマネタイズ(収益化)出来るのか」という事なのは間違いないようです。
長いフライトを経て、昨晩の深夜、無事MIDEM(国際音楽見本市)が開催されるカンヌに到着しました。今日は午前中から会場(Palais des Festivals) 付近のカフェでテクノロジー系の企業の人達とミーティングを済ませ、徐々にウォームアップしています。同じ会場で今晩NRJというラジオ局の授賞式があるせいか、周辺は音楽業界人だらけといった感じです。日本人はまず見当たりませんが、幸い僕は同行しているパートナーに知人が多いので、名刺交換と挨拶に追われてます。既に会場周辺のバーやレストランではレーベル主催のイベントなども行われていて、小規模のDJパーティーのフライヤーをチラホラ見ます(自分達も同様の企画をちょっと考えていたのですが、今回は見送りました)。
こういうご時世なので参加企業、人数ともに例年より若干少ないとの話も聞きますが、やはり流通トレンドの変遷を象徴してデジタル系のアグリゲーター、ディストリビューターの参加企業が目立ちます。iTunes や Beatport に楽曲を配信することは今や個人でも可能な時代ですから、この手の企業は自分達が流通を担うことのメリットを明確に説明出来る事がキーになるわけです。
具体的に言えばマーケティング力、データ収集能力、アカウンティング(印税計算報告)システムの利便性などの違いが差別点になるのでしょうが、ミュージシャン&レーベルオーナーの立場としては、そこだけで本当に配信後の結果に量的・質的に差が出るのか、個人的には疑問に思う点も多々あります。とはいっても、2010年の音楽ビジネスにおいて最もトレンディな話題は、「ソーシャルメディアとデジタル流通を絡めてどう音楽コンテンツをマネタイズ(収益化)出来るのか」という事なのは間違いないようですね。
今回ディストリビューターの会社にも会いますが、本当の関心はデジタルに限らずもう少しダイナミックな部分で共に仕事をいくことの出来るパートナーを探すことにあります。明日以降はアポを取っている企業に加えて、自分でブースを回ってみて感触を探ってみたいと思います。
食事の話とかも書きたかったのですが、写真がないので、ひとまずホテルの部屋から。それではまた!