ここ最近セレクトショップ的な本屋さんが減ったように思います。ちょっと残念だけど、確かに僕らにとって「セレクトをパッケージ&提案する」事の意味が変わってきた感はありますね。
髪を切ってスッキリしました、といっても見た目は殆ど変わりません(笑)。サーバの移動&SSL化も完了し、今週中には Club Model Electronicをオープンすることが出来るかと思います。
開発の時は殆どの時間をこれ一本に集中させていたのですが、今は様々な事をパラレルに行っているため、どうも頭の中が散漫になりがちです。でも、「のめり込み過ぎない」ってのも仕事には結構大事なんですよね。音楽に関しては特にそう感じます。煮詰まるまでのめり込んで、どんどん「サージェントペパーズ」状態に向かうのはあまり良い結果を生まないので、僕は作業をしていて「勢い」とか新鮮さが失われてきたなと思ったら一旦放置するようにしています。そうやって放置して他の作業をしている間にアイデアが熟成されるので、「のめり込まず、でも休まず」ってのが一番良いサイクルなんです。
こういう話は4,5年前に紹介した外山 滋比古さんの「思考の整理学」にも出てきましたが、そういえばあの本、ここ最近ベストセラーになっているようで、驚きました。誰かどこかで大袈裟に紹介でもしたのだろうか…(笑)。
本と言えば、近所に建築・インテリアデザインの本を中心に品揃えの良い本屋さん(というよりコーナー)があって、時々足を運びます。雑誌“FRAME”とか「商店建築」のバックナンバーもあって、仕事の合間にちょこっと行って門外漢ながらに刺激を受けたりするのですが、このところこの手のセレクトショップ的な本屋さんがめっきり減ったなぁって思います。セレクトする基準が厳しくなりすぎて、ビジネスとして成り立たなくなってきたということなのか、Amazonなどウェブストアの台頭で、目利きを通さずに購入する機会が増えたのか、その辺りの理由は分かりません。
「○○稼ぐ術」とか「時間術」「なぜ○○なのか」みたいな、即古本屋行きな感の強いタイトルばかりがひしめく、味気ない本屋が増えてしまって残念ですが、本探しも一昨日の話と同じで、集合知や「みんなの意見」に頼りすぎずに自分で嗅覚を磨いていく、自分にとって大事なもの、継続できる価値観は何かを見つける眼力がますます必要になって来ているような気がします。
90年代後半が「セレクトのステレオタイプ化」「コンピレーションのパターン化」の時代、00年代前半はソーシャルと烏合の衆と共同幻想が意味的にごっちゃになりつつもポジティブに捉えられた「何でも2.0」の時代だったとすれば、そろそろ次の空気に向かっているんじゃないかなと。