音楽もファッションも「洗練」と「ヒップ(イカレ)」がお互いに揺さぶりをかけ刺激しあうところに面白さがあるということなのかも知れません。文化も経済も、洗練と解体を繰り返して進んでいくということでしょうか。人間もまた然り。
このところ制作とClub Model Electronic のプログラムのテコ入れその他で忙しくしていました。年末調整なんてのもあったりしますが…、やはり1月は時が経つのが速いですね。何はともあれ楽しく元気にやっています。
今日は短めですが、最近家でよく聴いているCD、購入したCDを幾つか紹介しておきます。よく聴いているのはドイツのミュージシャンSimon Greyの12インチでの代表作を集めた「RF プレゼンツ・サイモン・グレイ」。Miguel Migs のミックスCD等でも彼の質の高い楽曲を聴くことができますが、このコンピレーションは安心して聴ける、とてもよくまとまった編集盤だと思います。個人的にはこういう音楽を「お洒落系」とカテゴライズする風潮がありますが、音楽的なスタイリッシュさや「洗練(まとまりの良さ)」という意味と、ヒップ/ファッショナブルという意味が混同されて使われているような気がしてどうもしっくり来ません(笑)。この音楽は洗練されてはいますが、ヒップな音楽ではない。
ということで次に紹介するのはその名も”International Fashion Show“というコンピレーションです。Pop Levi、Jamie Lidell などのヒネリの入ったWarp, Ninja Tune周辺の音から、Santogold, Spankrock, Boys Noize などのエレクトロ系、そしてWho made who, Ben Mono辺りのドイツ勢(かつ僕の友達、笑)まで、全体として相当カッティングエッジな選曲です。
4枚組の各CDがロンドン、パリ、ミラノ、NYと各コレクション(ファッション・ショー)にちなんで編集されているんですが、確かにこれは今のコレクションで使われる音楽の傾向に近い印象を受けますね、正にヒップでクール、そしてモード的です。でもこれは上で紹介した「音楽的な洗練」という視点で聞くとむしろ荒削りなものも多く、質的にはバラツキがあります。上のSimon Greyとは逆に「ヒップだが、洗練されてはいない」カッコよさのある音楽達です。全て聴き通す必要はなく、自分がイケてると思う曲をチョイスして聴くのが良いでしょう。
結局のところ、音楽もファッションも「洗練」と「ヒップ(イカレ)」がお互いに揺さぶりをかけ刺激しあうところに面白さがあるということなのかも知れません。文化も経済も成熟&洗練を重ね、そして解体されて次の次元へと進化していくと。人間もまた然り(笑)。