12月も半分が過ぎ、いよいよ年の瀬が迫ってきましたね。個人的には全然そんな感じもなく、マイペースでハイテンションに仕事していますが、外出すると気ぜわしい街の動きに「ああ、もうこんな季節か」と何となく今年を回顧してみたくなったりするから不思議です。
昨晩は鈴木亜美さんのアルバムレコーディングでスタジオに入っていました。アレンジと歌詞は既に出来上がっていたし、亜美さんのヴォーカル録りも非常にスムーズに終わったので、後はフィニッシュを残すのみです。発売は来年になると思いますので、楽しみにしていて下さい。彼女のヴォーカルを活かすことを引き続き重視しながら、昨年制作した”Zip-a-dee-doo-dah”のアップリフティングなトラックとはまた違う感じの、ファンク色の濃い曲に仕上がったと思います。
ここ最近プログラム作業をしているのもあって、今日は昔読んだLinux開発者リーナス・トーバルズの「それがぼくには楽しかったから」を読み直していました。久々に読んでいてまた新たな発見がありましたが、まぁ、この人みたいに「寝ている以外は全部プログラミング」みたいな生活はさすがに無理(笑)。
ただ、専門的な話は抜きにして、ここに書かれている「楽しいことならとことん」という姿勢には共感出来るし、このLinuxのケースに関して興味深いのは、本人が楽しかったのもさておき、一人の「楽しいこと」が結果、大勢の人達をワクワクの世界に巻き込んだという部分なんです。
どんな仕事でも、相手や周囲をワクワクや共感に引き込む瞬間やパワーが一番魅力的なところであって、一人のワクワクや満足だけでは動機にも限界があるし、第一つまらないですからね。
「相手が楽しいから自分も楽しい」のが理想的ではありますが、とりあえず相手がはっきりしているサービス業やエンターテインメントでもない仕事の場合(もちろんこれらにも様々な”相手”があります)は、まず「自分にとっての相手は誰なのか?」を考える ”相手探し” もまた仕事のうち、ということなのかも知れません。
音楽はこの数ヶ月割とよく聴いたCicada “Cicada” を紹介します。ディスコ、Roxy MusicやSimple Minds辺りのNew Waveテイストが強いアルバムで、トランシーなシンセの鳴りに特徴があります。
そうそう、先日僕が尊敬する偉大なアレンジャーEumir Deodato氏(ここ10年位の仕事ではBjorkとのセッションが知られていますね)から、「すごくファンキーな作品だね、僕のピアノソロ入れてみるのはどう?」と嬉しいメッセージをもらって、ちょっと気分が上がったんです。実際に彼とコラボレーションするかどうかは別として、彼の作品を聴き直して、改めて傑作ばかりだなと感心していたのでした。
というわけで、数ある傑作の中でも僕のフェイバリットの一枚 “Love Island” を紹介してまた来週!