2025年02月28日
生成AIは重宝する反面、質問の内容や仕方によっては回答が大きく食い違うことがしばしばある。最近では「キシリトールガムはかえって便秘になる?」「トランプはカナダをアメリカにするつもり?」という2つの質問において各サービスの回答が真っ二つに割れた。あと、同じ質問でも言語によって回答の精度にかなり開きがあるので、出来る限り英語で聞くのがおすすめ。いずれにしても、ChatGPTは未だにトランプを「前大統領」と呼ぶけれど。
生成AIに関する注意点 | 大阪大学 全学教育推進機構 教育学習支援部
2025年02月27日
このところ制作していたデモ曲を聴いて、アルバム2枚分ある楽曲をどう仕上げてリリースするかを検討中。3月上旬に作業を全部終わらせてしまいたいところだが、それはかなり自分にプレッシャーをかけたプラン。伝説的なテニスプレイヤー、ビリー・ジーン・キングは「プレッシャーは特権だ」と言った。ゆるくて生ぬるい境遇や目標設定から得られるものは少ないが、大半の人はそちらを選ぶ。その世間や常識という「逆風」自体もまたプレッシャー(特権)となる。
2025年02月26日
Brazilian Phonkという音楽ジャンルをご存知だろうか?バンダ・ブラック・リオやジルベルト・ジルらによる、米国産ファンクに影響された昔のブラジル音楽ではなくて、現在進行形のエレクトロニック・ミュージック。”フォンク”は90年代の米南部産ヒップホップを発端とするサブジャンルだけど、今Brazilian Phonkと呼ばれている凶暴な音楽(笑)との接点が最早分からない領域に来ている。なので、僕がしっくりくる方のブラジリアン・ファンクを紹介します。
2025年02月25日
「サイエンティフィック・アメリカン」は「日経サイエンス」の本家版。そのポッドキャストで「新しい情報をキャッチアップしつつ、いかに”怒り疲れ”を避けるか」というトピックについて語られており、テック系ベンチャーキャピタルであるYコンビネーターの掲示板でもこの話題で盛り上がっていた。「Redditやソーシャルメディアに触れる時間を減らして、自然に触れよう」と結論づけていたが、なぜそれが彼らにとって難しい事なのか、そこがピンと来ない。
How to Avoid Outrage Fatigue and Tune In without Burning Out | Scientific American
2025年02月24日
毎日1万数千歩を歩いているので、1年間で3000Km前後は歩いていることになる。ランニングからウォーキング中心に切り替えて3年を過ぎたけど、現在の住まいの周辺は坂道だらけなので、ヒザを痛めないようにと歩きに慎重さが増した。コロナを含めて風邪や不調で’寝込んだりすることが長らく一日もないことに心から感謝。磯野波平の想定年齢を既に超えたみたいだけど(笑)、気持ちをしょっちゅう20歳くらいにリセットしてる。
2025年02月23日
昔住んでいた東京の馴染みのあるエリアに新しくタワーマンションが出来たというので物件を見てみたら、3億から5億円前後の値段で売られていてゾッとした。2024年時点で金融経済は実体経済の約10倍の規模に達しているとのこと。もはや従来の「労働」にどう意味を見出せばいいのか分からない位に、実体経済と金融経済のバランスは大きく崩れている。だからこそ好きな事をとことんやって、後悔しない人生を歩まないとね。
2025年02月22日
街やラジオ、テレビでかかっている楽曲をShazamで調べるようになって長いけれど、バラエティやナレーションの入る番組のBGMやライブ演奏の楽曲を識別させるのはまず無理で、全く関係のない曲が表示されることが多々ある。近年放送業界やネットでもこの「フィンガープリンティング技術」を楽曲使用報告に活用するケースが増えているため、未検知・誤動作の影響はビジネスにも及んでいる。下記のページで少し紹介したけど、この問題は今後も掘り下げていきます。
2025年02月21日
夜7時以降はメールやお金の計算はもちろん、ネットでの検索や調べ事、そして音楽制作も出来るだけやらないように努めているので、その時間帯から就寝までに出来ることは結構限られてくる。大抵は読書をしながらジャズピアノかブラジル音楽をリピートして聴いているのだけれど、このスティーブ・キューンの”Promises Kept”というアルバムは就寝前にぴったりで、何度聴いたか分からない。ただひたすら美しい音楽。
2025年02月20日
映画『ブラッド・ダイヤモンド』を見て、シエラレオネの現在に興味が湧いた。残念ながらアフリカはまだ訪れたことがないのだけれど、ある日本の方のシエラレオネ滞在記がとてもよくまとまっていて、読んでいて勉強になった。今ではダイヤモンドを扱うブランドや流通業者の多くが、自分達が紛争や闇ルートとは関係のない「紛争フリーダイヤモンド」を扱っていると主張している。ただ、そういう問題なんだろうか?という疑問が浮かばないわけではない。
2025年02月19日
キャッシー・オニールは「アルゴリズムはデータに埋め込まれた”オピニオン”だ」と警鐘を鳴らす。数学者でデータサイエンティストでもある彼女の主張は説得力があるが、左派的なバイアスと敵対感情が強すぎる印象も。問題の焦点はアルゴリズムやAIをビジネスやマーケティングに使うことではなくて、それらを我々が盲信し、翻弄され、監視が効いていないこと。これを左右の分け隔てなく、冷静かつ共感が得られるように説明できる存在が今求められている。
2025年02月18日
海外ではお風呂に湯舟がないアパートが結構あるけれど、さすがに湯舟がないのは辛い。人は一生でお風呂に約1年から2年の時間を過ごすらしい。僕の場合毎日夜湯舟に浸かることに加えて、午前と午後のウォーキング後にシャワーを浴びるから、一日3回はお風呂に足を運んでいることになる。ちなみ毎晩のお風呂で聴くのはこんな曲がかかるラジオ。
2025年02月17日
基本的に放任主義が良いと思っている僕は、「安全」「安心」という概念を盾にして大の大人に干渉しすぎる傾向や考え方に抵抗がある。信号や標識を増やせば事故が減ってより安全になるという「盲信」はこの過干渉、オーバーコントロールの一つの例だろう。張り紙や神経質なルール、そして一斉に休む休日が多いことも、かえって一人一人のストレスを増やし、社会全体の生産性を劇的に下げている。
2025年02月16日
マイケル・ジョーダンやコービー・ブライアントのトレーナーだったTim Groverのオーディオブックはお気に入りの「散歩聴き本」の一つ。そこで彼は”Emotions kill you”と説く。これは世界史に出てくる「憤死」の話ではなくて、「感情で自分の可能性を台無しにするな」というニュアンス。もし感情(特に怒りと恐怖)と記憶を必要に応じて無に出来たら?「考える」大事さを説く人は多いが、今にフォーカスし「考えない」ことも同じくらい大事だと思う。
2025年02月15日
HTMLとCSSの違いについて質問を受けたので、僕は「骨と皮」、「本体と着ぐるみ」みたいな事だと答えた。僕自身、物理や統計など小難しいジャンルの勉強をしていると「それは例えて言えば何なの?」と質問したくなることが沢山あるのだけど、納得の行く分かりやすいアナロジーや言い換えに出会えることが殆どない。「身近なもので例えられない」ということは「まだ理解できていない」ということだと思って取り組みたい。
2025年02月14日
長らく使っていたあるメールサービスを退会した。数か月かけて慎重に移行作業をしたので、ほぼ問題なく閉鎖できたと思う。銀行口座やレンタルサーバー選び、不動産・著作権管理、そして職業や住む場所まで、一度ロックインされて慣れきった環境を抜け出し、再設計するのは相当なエネルギーがいる。沢山の「錠破り」に挑んできてその成果は玉石混交だが、「鍵をかけられている」ことに居心地の良さを感じ始めたらそこで成長は止まる。
2025年02月13日
20年前は1ペソ20円だったアルゼンチンの通貨が、現在1ペソ0.15円。ドルとの比較で言えば円の凋落も問題だが、アルゼンチンの経済危機は筆舌に尽くしがたい。日本とアルゼンチンは違う!と主張する人も多いだろうが、膨大な債務やインフレ、そして(アルゼンチンのような腐敗はないにしても)政治の方向感のなさなど、参照すべきところはありそうだ。このエコノミストの動画を見つつ、「自分だったらどう生きるか」を考えてみる。
2025年02月12日
ある統計学の本に、イベントの来場者数とビールの販売量についての相関が紹介されていた。ビールを買えるのは大人だけなのに、大人の来場者数よりも子供を含めた全体の来場者数との関係の方が相関係数が高いから、こちらを採用しましょうというラフな解説が。「ニコラスケイジの年間出演数とプールで溺死する人の関係」という支離滅裂な擬似相関を紹介したタイラー・ヴィーゲンの記事を思い出す。
2025年02月11日
遅ればせながらマイクロブログ2024年12月分のアーカイブをアップしました。2025年1月分も数日以内に公開しますので、引き続きお楽しみに!
マイクロブログ・アーカイブズ 2024年12月 | Tatsuya Oe (Captain Funk/Dark Model
- Japanese Blog -
2025年02月10日
生態系の進化のありようを数理モデルを使ってシミュレーションする研究分野がある。その研究者の一人がインタビューで統計学者ジョージ・ボックスの名言「全てのモデルは間違っている」を引用していた。「モデルはモデルでしかない」という謙虚さを保ちつつ、人間をモデルやアルゴリズムの犠牲者にしないために必要なのは、行きつくところ「倫理(ethic
」。ただ有史以来、倫理ほどまとまらず、厄介な問題はない。
2025年02月09日
かつてヒット曲には必ず入っていた「サックス・ソロ」のおかげで、アメリカでは80年代を語る時のジョーク・ネタとしてしばしばサックスが使われる。とは言え、80年代文化は彼らの黄金時代。そこには自虐的なニュアンスと「あの頃は良かったなあ」という栄華を懐かしむ気持ちが”ないまぜ”になっているようだ。ただし、この記事のようにビル・クリントンを引き合いに出してサックスが語られた時は、ほぼ間違いなく「やっちゃいました」的な自虐ネタ。
Where did all the saxophones go? | The Outline
2025年02月08日
ナップスターを目の当たりにしたのは1999年の終わり、ミレニアムを迎える頃だった。仕組みは理解できたものの、音楽が無料で手に入ることについてはなぜか全くワクワクしなかったことを覚えている。当時の喧騒を振り返るこの番組はよくまとまっていたが、音楽家にとってはいつ振り返っても「屈辱の歴史」の始まりでしかない。世の中には「どうやったらそんなに虫の良い考え方が出来るのか?」という輩がいるという事実を忘れないための教訓の一つ。
2025年02月07日
映画『The Burial』でジェイミー・フォックスが演じた弁護士ウィリー・ゲイリーは実在する黒人弁護士。脚本にはもちろん脚色が入っているが、彼が黒人だという理由で不動産屋に取引を拒否された怒りをバネに弁護士になったという動機は本当らしい。僕は今でも時折、自分を守るために弁護士になりたいと思うことがあるが、二兎は追えない。映画は楽しめたけど、この印象操作だらけの陪審裁判がある程度リアルだということに引く(笑)。
2025年02月06日
「戦略は(選択に関する)理論であって、プランではない。」いかにも大企業相手のコンサルタントやMBAの教授が言いそうなセリフだが、彼ロジャー・マーティンはまさにそれが仕事なのだから仕方がない。ただ、彼のように「自分の手を汚さない人」だからこそ見える法則性もあり、この動画にも良い気づきが散りばめられている。自分の手で成功した人が独善的に「成功法則=オレのやり方」と捉えがちなのとは対照的。
2025年02月05日
SF作家のコリイ・ドクトロウが生み出した”Enshitification(エンシティフィケイション)”という造語が豪マッコーリー辞書の「2024年の言葉」に選ばれた。僕はSワードが苦手なので「あらゆるものの劣化」とソフトに訳しておくけど、自分がこの流れに巻き込まれないように「手綱を締めて」いさえすれば良いだけの話だと思っている。音楽だって何だって、今も探せば良いものに出会える。他人の意見や評価に振り回されない限りは。
2025年02月04日
会計のアプリケーションが1ページずつしかPDFを読み取らないため、レシートや請求書を複数枚まとめてスキャンしてしまうと後でファイルを分解する作業が必要になり面倒。ただ、この手の作業はPythonでプログラムを組めば瞬時にこなしてくれる。そこで思いつき、ブラウザでBBCやWSJなどのニュースを読む時にトランプ関連の記事を非表示にするスクリプトを書いてみたのだが、全ての記事が消えてしまった(笑)
2025年02月03日
先日日本のメディアは西欧諸国に比べるとインドや中国には厳しいと書いたが、ネットはテレビなどオールドメディアには厳しいがテック、特に欧米のサービスには超甘い。Spotifyの蛮行は業界では周知の事実だが、とはいえ僕は彼らを責める気は更々ない。僕らミュージシャンやレーベル、そして昔ながらの音楽業界の人間が監視・管理の脇が甘く、勉強不足で、お人好しすぎたことの方が問題。なんせこの20年来ずっと出し抜かれっぱなしなのだから。
2025年02月02日
最近のリメイク版やティム・バートン&ジョニー・デップ版は日本でも浸透しているけど、アメリカではオリジナル版『夢のチョコレート工場』が未だ驚くほど人気。僕は楽譜を輸入して取り寄せた位にこの映画のサウンドトラックが好きだったが、映画自体は渡米するまで見たことがなかった(日本では未公開)。『素晴らしき哉、人生!』と並んで年に数回はテレビで再放送される。その度に、この映画の絶大な支持の理由を考える。