Tatsuya Oe (Captain Funk/Dark Model) - Japanese Blog -
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OE『Suchness』制作ストーリー Vol.1 – あるがままに –

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Home>Findings Top > OE > OE『Suchness』制作ストーリー Vol.1 – あるがままに –
OE楽曲試聴視点
May 14, 2020
OE - Suchness

Contents

  • 1 自分の中の「禅的な遺伝子」
  • 2 足し算ではなく引き算で生きる
  • 3 意識を外ではなく内に向ける
さて今回は、5月29日に発売・配信されるOE名義でのアルバム『Suchness(サッチネス)』の制作背景を中心にお話ししようと思います。書き始めると結構長くなってしまったので、2週に分けてお送りしますね。

自分の中の「禅的な遺伝子」

「サッチネス」というのは仏教の世界で「あるがまま(真如)」を意味し、禅思想を説明する時によく使われる言葉です。アメリカで禅を広めた曹洞宗の僧侶、鈴木俊隆氏(Shunryū Suzuki)の著作『Zen Mind, Beginner’s Mind』にも導入部分でこの言葉が登場します。僕は特定の宗教を信仰したり団体に属することには興味がありませんが、一種の物の考え方や世界観、哲学として、仏教や禅宗には共感できる部分や生きるためのヒントが多く隠されていると感じてきました。

学生の頃から時折鈴木大拙の著書に触れたり、京都や鎌倉の禅寺を訪れてみたりはしていたものの、思考体系としての禅の面白さやユニークさにさらに惹かれるようになったのは、渡米以降のことです。というのは、アメリカが予想以上に(アメリカナイズされたキリスト教をベースとした)宗教国家であり、彼らの考え方があまりに「非・禅的」であるがゆえに、自分が元来身に付けてきた行動指針や美学、哲学との距離をはっきりと感じ取らざるを得なかったのです。

日々の発見や驚きの中で、「何がここまで自分と彼らを分けているのか?」「なぜああいう考え方をしてしまうのか?」という問答を重ねていくうちに行きついたのは、自分を含め日本人の中にある「禅的な遺伝子」が、西洋や日本以外の文化圏には存在しない、非常に特殊かつ稀有なものであるということでした。それが何なのかということについて具体的に語り始めると、それだけで本一冊書けてしまいそうなので手短に行きますが、僕が自分が(西洋人と比べて相対的に)「禅的」であると感じる局面は大きく二つです。

1.物事や状況を足し算ではなく、引き算的に捉え、解決しようとする傾向があること。
2.物事を考え、感じる際に、意識を外界(他人や神)ではなく自分自身に向ける傾向があること。

足し算ではなく引き算で生きる

僕はいわゆるミニマリストではないし、表現や生活スタイルとしてのミニマリズムに固執したことはありません(ミニマリストであると過度に自己顕示すること自体が虚栄的、煩悩的でもあると思うし)。ただ、一般的なアメリカ人に比べると随分シンプルな生き方をし、選択をする傾向にあると思います。

必要のない仕事や人付き合いはしないし、SNSもしない。全て自腹で賄って借金、ローンはしない。酒やタバコも嗜まない。ファストフードやジャンクフードは食べない。(渡米以降は)車も自分で運転しないし、楽器やレコードをコレクションすることもない。そのお陰で、経済的・社会的なストレスを相当減らすことが出来ている上に、この十年で楽曲制作のアウトプットは数倍に増えました。

異国で暮らしていくのはそれだけで心労が増えがちですから、自分でコントロール出来るストレスだけでも無くそうと努力したのは確かで、日本にずっと暮らしていたら、ここまで「削ぎ落した」生活は出来なかったかも知れません。

意識を外ではなく内に向ける

2について。西洋の一神教的な考え方や哲学、そして科学においては「自己と他者(もしくは神)との関係」が常に意識の中心に来ると思います。そして自分を取り巻く世界や外界がどうなっているかを「解読・理解」しようと探究する。実存主義ですら神と自己との関係を説明するという「宿題」から逃れることは出来ません。

先述の本『Zen Mind』では、この外界と結びついている心を「スモール・マインド、リミテッド・マインド」と呼び、自分の中にある心、意識を「ビッグ・マインド」と呼んでいます。ビッグ・マインドの境地に近づくために外界を解読する必要はないし、神の存在を定義付けたりする必要もない。ただひたすら「今この瞬間に存在する」ことに意識を集中する。

(昨今「マインドフルネス」という言葉をよく耳にしますが、あれはもっと実益主義的というか、瞑想などのマインドフルネスな行為をすることで何か「利益や効能」が得られるという期待、悪く言えば「スケベ心」がベースになっているものだと思います。それに対して、禅は効能や下心から遠ざかること、つまり「(外界の)何に対しても期待しない、信頼を置かない(Believing in Nothing)」という心構えが前提になっていると、僕は解釈しています。)

こういったことは、特に仏教や禅宗を学ばなくても日本人にはしっくり来る考え方、行動規範なのではないでしょうか?僕も特段ストイックな志向があるとか、禅的な生活を歩もうとか考えたことはなかったのですが、渡米してみて、これは実は我々日本人に備わった遺伝子、少し高尚に言えば「美学」や「佇まい」のようなものであって、なかなか後天的に得られるものではないということが分かってきました。

英語圏でも「Zen」という言葉が大いに浸透し、家の内装から料理、エクササイズまで、毎日の生活の中に東洋的なデザインやスタイルを取り入れることは何ら珍しくなくなってはきていますが、それらの殆どに「え、これが禅なの?」と違和感を覚えてしまうのも、これまた自分に備わった遺伝子のせいなのかなとも思うのです。ちなみに最近一番驚いた(というか呆れた)Zenの使い方は、『Zen as F*ck』という米Amazonでのベストセラーのタイトルです(笑)。

次回は『Suchness(サッチネス)』の音楽についてお話しします。

Shunryu Suzuki - Zen Mind, Beginner's Mind 禅マインド ビギナーズ・マインド


これらの記事も併せて読まれています:
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