トラックリスト
1. Ah Ah(Shinichi Osawa remix)
2. Taste My Skin(SABOTEN HARD CORE REMIX)
3. in my hands Norino remix
4. FROZEN ROSE(otona mix)
5. MY LULLABY(DOUBLE K REMIX)
6. Somebody Help Me (CAPTAIN FUNK ’80 GBGB Bootleg Mix)
7. Change your life(Yukihiro Fukutomi Remix)
8. ONLY WANT YOU(BDB RMXX)
9. Every moment(FILTERING INFERNO MIX)
10. Somebody Help Me (TATSUYA OE ’89 Remember Acid Mix)
レーベル: Avex Entertainment Inc.
カタログ番号: CTCR14463/B
リリース日: Mar 23, 2006
コメンタリー
意外に思われるかも知れませんが、僕は本来ダンスミュージックとして作られていない曲を、強引にアップリフティングなダンストラックに仕立ててリミックスするのは好きではありません。場合によっては、オリジナルの良さとダンスミュージックの良さをお互いに打ち消しあうようなことにもなりうるからです。ただ、土屋アンナさんの作品を聴いて思ったのは、ロック的なアレンジの曲が彼女のレパートリーの大部分を占めている一方で、ダンスミュージックにも十分映えるであろうヴォーカルスタイルだということでした。ダンスミュージックのヴォーカリストとしての彼女の魅力はまだあまり披露されていないように見受けられたので、こういったリミックス企画はその新たな可能性を紹介するきっかけとしては面白いものになるのではないかと、期待を持ってこの作業に取り掛かりました。
『Somebody Help Me』はもともとダウンテンポ寄りのロック曲でしたが、ヴァースとサビの境界がはっきりしている、コーラス(サビ)がキャッチーで繰り返しに耐えられる、などの理由で、テンポを上げてリミックスしても曲の骨格の堅牢さは失われることがないという確信がありました。張りのある彼女のヴォーカルも、強いビートと合わせても引けを取ることがありません。
リミックスの作業を始めた時点でアイデアが複数浮かんでいたので、エイベックスの担当の方には同じ曲のリミックスを2パターン収録してもらいたいという旨を伝えました。『’80 CBGB Bootleg Mix』は以前ニューヨークにあった、CBGBという70年代パンク、80年代初期ニューウェーブのメッカとして知られたライブハウスの名前を冠し、彼女率いるディスコ・パンクバンドが当時この曲をCBGBで演奏したらこういう感じになるのではないかという想定で作ったミックスです。ライブ感のある音響にしたのはそのためです。Duneのリミックスでも行ったように、ヴォーカル以外の素材は全て僕が演奏・録音しなおして作りました。
『’89 Remember Acid Mix』では、アシッドハウス黎明期の雰囲気を取り入れ、ハウスビートを基調にしてピアノリフやニューロマンティック的なシンセ・サウンドをフィーチャーしています。